2019 Fiscal Year Annual Research Report
南極大気中の硫酸安定同位体組成の季節変動を再現する大気化学輸送モデルの構築
Publicly Offered Research
Project Area | Giant reservoirs of heat/water/material : Global environmental changes driven by the Southern Ocean and the Antarctic Ice Sheet |
Project/Area Number |
18H05050
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
服部 祥平 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (70700152)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 南極 / エアロゾル / 三酸素同位体 / 硫黄同位体 / 気候変動 / 氷期 / 大規模火山噴火 / 大気化学輸送モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
南極の氷床コアには過去数十万年分の気温変動、二酸化炭素などの温室効果ガスの他、放射収支に負の影響を及ぼす大気中微粒子(エアロゾル)といった環境指標が保存されている。東南極の氷床コアに含まれる硫酸は、主に南大洋における植物プランクトンが放出するジメチルスルフィド(DMS)を起源とし、これが大気中で酸化されることで生成する。硫酸エアロゾルは、温暖化を抑制する気候フィードバックに関与する物質として注目を集めている。しかし、実際に気候変動が起こった際に、どのようなフィードバック機構により変化によって硫酸エアロゾル動態が変化しているのかには不明点が多い。 当該年度には、硫酸の硫黄同位体組成の季節変動要因を説明する硫黄化合物輸送過程をモデル化することを目的とし、南極沿岸と内陸の硫酸エアロゾルの硫黄同位体を比較した結果、両者に差異がなく、両者ともに硫黄起源の変化に応じて変動していることを発見した。この発見は硫黄同位体組成が起源推定に有用な指標であることを意味する。南極氷コアの氷期-間氷期の硫黄同位体変動の記録[Alexander et al., 2004 JGR-A]にこの手法を適用し、最終氷期における海洋生物起源の硫酸エアロゾルは現在の半分程度だったことが明らかにした。本成果をScientific Reports誌に発表した他、プレスリリースを行った。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] The 60 years history of atmospheric sulfate formation pathways based on triple oxygen isotopic composition preserved in the SE-Dome ice core2019
Author(s)
Shohei Hattori, Yoshinori Iizuka, Koji Fujita, Ryu Uemura, Sakiko Ishino, Naga Oshima, Sumito Matoba, Nozomi Suzuki, Asuka Tsuruta, Joel Savarino, Naohiro Yoshida
Organizer
2019 AGU fall meeting
Int'l Joint Research
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