2018 Fiscal Year Annual Research Report
高精細全脳イメージングを用いた負の情動行動制御における多領野連関解析
Publicly Offered Research
Project Area | Brain information dynamics underlying multi-area interconnectivity and parallel processing |
Project/Area Number |
18H05132
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
笠井 淳司 大阪大学, 薬学研究科, 助教 (40454649)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 情動 / 多領野 / ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、前障のストレス応答神経細胞の活動を回路特異的に操作し、最新光学イメージング法FASTによる全脳活動マッピングを実施し、負の情動行動制御機構における多領野連関の解読を目指している。本年度は、以下の成果を得た。 1)前障のストレス応答性神経細胞の活動操作による行動変化 ストレスにより活性化する前障の神経細胞を特異的に活動操作するため、2種類のアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)を用いて、ストレス刺激特異的に応答する神経細胞にDREADD受容体を発現させ、活動操作した。その結果、オープンフィールド試験および高架式十字迷路試験において不安様行動を誘発することを見出した。 2)多領野神経活動に与える影響 1)と同様にストレスに応答した細胞のみを再度活性化させた際に前頭前皮質や扁桃体を含む多領野の神経活動が活性化する結果を得た。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた、cfos-tTA/EGFPマウスを用いた活動操作は、上手くいかなかったものの、代替案として用いた2種類のAAVによる制御により、ストレスに応答した神経細胞の活動操作を達成し、行動変化と共に、多領野の活性化を検出した。
|
Strategy for Future Research Activity |
逆行性AAVなどを用いて回路特異的な活動操作が与える影響を解析することにより、ストレス応答の神経基盤を明らかにする。さらに、領域内連携を行い、経時的な活動モニタリングを実施し、ストレス時の前障などの即時的な活動変化を明らかにする。
|
Research Products
(4 results)