2019 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外光利用型天然光化学系IIの構造と機能
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of novel light energy conversion system through elucidation of the molecular mechanism of photosynthesis and its artificial design in terms of time and space |
Project/Area Number |
18H05175
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
菓子野 康浩 兵庫県立大学, 生命理学研究科, 准教授 (20221872)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光化学系II / 光合成的酸素発生反応 / クロロフィルd / 天然光合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、酸素発生型光合成生物でありながら、特殊な光合成色素であるクロロフィルdによる光合成を行う海洋性シアノバクテリアAcaryochloris marinaから光化学系II(系II)を酸素発生活性を保持した健全な状態で精製することによりその酸素発生反応機構を詳細に解析し、原子レベルの構造をも明らかにすることを目的としている。2019年度には、ショ糖密度勾配遠心による精製により、BN-PAGE上で単一バンドとなる精製標品が得られるようになった。そのため、構造解析のための基礎データとして、タンパク質の解析や色素分析、Mnの定量等を行った。酸素発生反応に重要な機能を果たし、反応中心当たり4原子が結合してると考えられるMnは、49クロロフィルd当たりに4原子が結合していた。系IIの反応中心当たり2分子が結合しているフェオフィチン分子は、119クロロフィルd当たりに2分子となり、両者の値にはまだ不一致がみられる状態であった。並行して、負染色後に電子顕微鏡による画像解析を行うことによって、精製度の検証を行った。比較的に良好な精製が成されているとみられたため、検証を兼ねて負染色による電子顕微鏡撮影を実施し、単粒子解析を行った。その結果、すでに報告されているPcbタンパク質を結合した状態の粒子画像と同じように、反応中心複合体とみられる構造体の周囲をタンパク質が取り囲んだ粒子画像が得られた。そこで、結晶化のための精製を行いつつ、結晶化せずに構造を解析することができるクライオ電子顕微鏡による単粒子解析を通した構造解析にも精力的に取り組んだ。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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