2019 Fiscal Year Annual Research Report
Toward collaborative research based on relational studies: ethnographic study on transnational activities between East Asia and Africa
Publicly Offered Research
Project Area | Establishing a new paradigm of social/human sciences based on rerational studies: in order to overcome contemporary global crisis |
Project/Area Number |
19H04513
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
松本 尚之 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (80361054)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 文化人類学 / ナイジェリア / 中国 / 移動 / 経済 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、東アジアとアフリカを結ぶ人の移動に注目し、移動を契機としたアフリカ系移民と中国系移民の相互関係について研究を行う。ナイジェリア研究を専門とする研究代表者が、中国研究者である研究協力者とともに、中国広州およびナイジェリア・ラゴスにおける二つの移動主体を対象とした協同調査を主たる研究課題する。 2019年度においては、ナイジェリアおよび中国における移民コミュニティとホスト社会の関係について協同調査を行う予定であった。このうちナイジェリアにおける調査については、2019年8月~9月にかけてラゴスにおいて実施した。主にチャイナタウンにおけるフィールドワークを実施するとともに、中国語学科を設置しているラゴス大学の調査や、各所に点在する中国料理店、雑貨店などのサーベイを実施した。アフリカ=中国間関係については一般に後者による前者の搾取の構造が論じられることが多い。それに対し、フィールドワークを通して、画一的な言説では捉えられない、両者の多様な関係性を確認することができた。 その後、中国における調査を2020年2月に予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって実施は不可能となった。その状態は、繰越申請後のまで継続しており、結果として現在まで中国における調査は実施できない状況にある。 中国における調査の代替として、研究協力者とともに、アフリカ=中国関係に関する過去の研究のレビューを進めている。その成果については、今後発表を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、ナイジェリアおよび中国における協同調査を主な研究課題としている。2019年8月~9月にかけて一回目となるナイジェリア調査を実施した。しかしその後は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、フィールドワークを実施できずにおり、研究計画の見直しが必要となっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、新型コロナウイルスの感染拡大によって、フィールドワークの実施が困難な状態にある。そのため、2020年度分については繰越申請を行った。 今後については、2019年度に実施したナイジェリア調査のデータ分析を進めるとともに、特に今世紀に入って増加したアフリカ=中国関係に関する過去の研究のレビューを、研究協力者とともに進める予定である。なかでもミクロな関係に注目し、その成果を論文としてまとめることを検討している。
|