2020 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing a protocol of effective radiocarbon dating for old samples of the Middle to Upper Paleolithic transition
Publicly Offered Research
Project Area | Cultural history of PaleoAsia -Integrative research on the formative processes of modern human cultures in Asia |
Project/Area Number |
19H04523
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山根 雅子 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 特任助教 (30785928)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 炭素14年代測定 / 中期/後期旧石器時代移行期 / 加速器質量分析 / パレオアジア文化史学 / 炭化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
中期~後期旧石器時代の移行期(5万年前から3万年前頃)の信頼できる炭素14年代データを蓄積し、現生人類のアジアへの拡散や文化史の正しい理解に寄与するために、2020年度は(1)中期~後期旧石器時代移行期における炭素14年代の信頼性の評価方法の検討、(2)パレオアジア文化史学プロジェクト関連試料の炭素14年代測定を実施した。 測定試料の種類や年代測定の信頼性、測定試料と考古学情報との関連などの項目から、既存の炭素14年代を評価する方法は先行研究により考案されている。しかし、これらの既存の評価基準には(1)年代測定の信頼性に関わる評価項目と得られた年代の解釈に関わる評価項目の重み付けが同じ、(2)単一のデータよりもデータセットの評価が高い、(3)年代データの採用/不採用の最終判断の基準が恣意的などの問題点がある。研究内容や研究地域の特性により判断の基準は異なる可能性がある。したがって、評価基準を設定するのではなく、各補正の有無や補正の方法などの年代データの信頼性に影響を与える項目を明示し、起こりうる年代の最大のずれ幅など年代データに含まれる不確かさを明確にすることが重要である。 パレオアジア文化史学プロジェクトの枠組みの下で、アジアの広範囲(イラン、中国、日本)から採取された炭化物53試料、抽出済みコラーゲンを含む骨8試料、貝4試料、泥炭1試料の炭素14年代測定を実施した。名古屋大学宇宙地球環境研究所にて炭素14測定のための試料調整を行い、同研究所が運営するHVEE社製3MVタンデトロン加速器質量分析装置で炭素14測定を実施した。試料調整の過程で混入した炭素の影響や加速器質量分析装置の安定性の検討を十分に行い、信頼できる炭素14年代を得た。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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