2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the fabrication of Vertical FETs using GaN-Based Singular Nanostructures and Their Novel Characterization Method
Publicly Offered Research
Project Area | Materials Science and Advanced Elecronics created by singularity |
Project/Area Number |
19H04528
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本久 順一 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (60212263)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 半導体ナノワイヤ / 縦型トランジスタ / 電気化学プロセス |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 縦型トランジスタ応用に適したGaNナノワイヤの形成手法として、コンタクトレス光支援電気化学エッチング(PEC)およびアルカリ溶液処理を用いた微細加工による作製方法を検討した。n+層を最表面に有するGaNエピタキシャル膜の表面に、Tiマスクを電子線リソグラフィーおよびリフトオフによって形成した後、酸化剤であるK2O2S8とKOHの混合溶液中で、UV光を照射することよって、GaNをエッチングする。その結果、マスク寸法500nm程度まで、マスク部はエッチングされずに、高さ1μm程度のピラー構造が形成できることを確認した。その後、TMAHもしくはKOH溶液を用いて、ピラー構造の側面をエッチングし、断面寸法を微細化することによりナノワイヤを形成した。コンタクトレスPECエッチングのマスク断面寸法を微細化することが、断面寸法が均一なナノワイヤアレイを得る上で重要であることなることを確認した。以上のプロセスにより、断面寸法150nm程度で均一性の優れたGaNナノワノワイヤアレイが作製できることを確認するとともに、最小断面寸法として20nmのGaNナノワイヤを得ることに成功した。 (2) ナノワイヤアレイ中の多数のGaNナノワイヤに対し、個別に電極を形成し個々のナノワイヤの電気伝導特性を評価する技術の確立に向け、まず平坦GaN基板に電気化学プロセスを用いた金属電極の形成を試みた。NiもしくはPtイオンを含む電解液中で、試料にパルス電圧を印加する。このとき、印加するパルス電圧の大きさやパルスの幅・間隔などを最適化することにより、試料のマスク開口部に一様に金属が堆積することを目的とした。その結果、PtはGaN表面に比較的均一で稠密に堆積可能であることが確認された。また、I-V特性の評価の結果、Ptを電気化学プロセスにより堆積した試料では整流性が確認され、ショットキー障壁が形成されていることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2018年の地震の影響により、分子線エピタキシャル成長装置が稼動しなくなっており、選択成長によるGaNナノワイヤの形成に関する研究が完全にストップしている。ナノワイヤ形成の代替手法として申請書で提案し遂行している電気化学プロセスを用いたナノワイヤの形成手法は着実に親展しているが、評価、さらには縦型FETの作製には至っていない。電気化学プロセスを用いた個々のナノワイヤへの電極形成技術の確立に向けた研究も、実験の再現性が十分でない。これらのことから研究は遅れていると評価せざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
新学術の他の研究グループに対し、選択成長用の基板を本グループで準備した上で、GaNナノワイヤの成長を依頼している。今後は電気化学プロセスで作製されたナノワイヤ試料とともに、他グループより提供された試料を用い共同で研究を進めることにより、縦型のFETの作製を最優先としつつ、電気伝導特性の評価技術の確立に向けた研究を行う。同時に、成長装置を修理して自前の選択成長技術によりナノワイヤを作製し、その評価ならびにFET応用を進める。
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