2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Mining, functional analysis, and modification of biosynthetic enzymes based on three-dimensional structure
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of Complex Functional Molecules by Rational Redesign of Biosynthetic Machineries |
Project/Area Number |
19H04652
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤橋 雅宏 京都大学, 理学研究科, 助教 (10397581)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 立体構造 / 結晶構造解析 / テルペン / ピロリン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、立体構造を基盤として酵素のテーラーメード改良と未発見酵素の発掘を行い、「天然に無い化合物」を含む狙った化合物の酵素合成ルートを得るために、(1) 立体構造を基にしたPPi-Ins(1)K(ピロリン酸依存性イノシトール-1-リン酸化酵素)の生成物改変、(2) 立体構造データベースに登録済みの情報を手がかりにした新しいピロリン酸(PPi)依存性酵素の探索、(3) 立体構造を基にしたLarge-terpene合成酵素の生成物改変、(4) 各反応素過程の時分割構造決定によるLarge-terpene合成酵素の反応機構の詳細な理解に、同時並行で取り組んでいる。 (1)のPPi-Ins(1)Kの生成物改変については、野生型酵素の生成物はイノシトールの1位がリン酸化されたIns1Kであるところ、イノシトールの3位がリン酸化されたIns3Kを生成する酵素に改変することに成功した。改変はATPを用いてイノシトールの3位をリン酸化する酵素である、ATP-Ins(3)Kの立体構造を参考に行った。(2)の新しいPPi依存性酵素の探索については、立体構造データベースを詳細に解析し、複数のPPi依存性酵素の候補を得た。(3)と(4)のLarge-terpene合成酵素の生成物改変並びに反応機構の詳細な理解については、Large-terpene 合成酵素の基質複合体構造を決定した。(3)(4)の成果については、ACS Chem Biol誌に発表した。(1)の成果については論文執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」でも述べたように、4つの研究目標のそれぞれに対して、それぞれ一定の成果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)については、研究機関全体の目標を達成している。(2)については、初年度の探索により得た候補について、実際の活性を確認する。(3)(4)については、決定し、発表したLarge-terpene 合成酵素の基質複合体構造では、反応に必須のMgイオンの位置が特定できなかったので、これを特定するための結晶構造解析を引き続き行う。
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Research Products
(8 results)