2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of correlation between electronic nematic state and superconductivity on mixed-anion compounds
Publicly Offered Research
Project Area | Synthesis of Mixed Anion Compounds toward Novel Functionalities |
Project/Area Number |
19H04696
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北川 俊作 京都大学, 理学研究科, 助教 (50722211)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 低温物性 / 超伝導 / 磁性 / 複合アニオン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、複合アニオン物質に関するNMR測定によって、超伝導や磁性、ネマティック秩序など、固体中で現れる特異な電子状態の性質を解明することである。ターゲット物質として2次元Ti2O面を結晶構造にもつBaTi2(Sb1-xBix)2Oの測定を行う予定であったが、試料のサイズや測定装置の都合でNMR信号を観測するに至らなかった。そこで、複数の複合アニオン関連物質のNMR測定を行った。以下に主な成果の概要を示す。 1.V-NMRを用いた酸窒化物SrVO2.2N0.6の2次元的電子状態の解明:SrVO2.2N0.6では周期的なアニオン欠損によって価数の異なる3種類のVサイト(V1,V2,V3)が存在する。NMRを用いるとそれぞれのVサイトの電子状態を調べることが可能である。実際、NMRスペクトルは2つのピークに分離することができる。この2つのピークを測定することで、伝導電子がはV2,V3サイトからなる2次元面のみに存在していること、5 K以下で非常に小さい磁気秩序モーメントを持つ反強磁性秩序が存在することがわかった。酸窒化物SrVO2.2N0.6は周期的なアニオン欠損によって誘起された2次元的なフェルミ面のネスティングによって反強磁性秩序を示す物質であるといえる。 2.トポロジカルラインノーダル物質CaSb2の超伝導状態の解明:CaSb2は、バンド構造に対称性に保護されたディラックラインノードが存在する物質である。最近、この物質が1.7K以下で超伝導になることが報告された。トポロジカルに非自明な電子状態においては、その超伝導特性にも、トポロジカルに非自明な性質が現れることが期待できる。そこで、Sb核の核四重極共鳴を用いて常伝導状態、超伝導状態の電子状態を調べた。測定の結果、常伝導状態において非自明な電子状態の検出には至らなかった。また、超伝導状態は、多くの物質と同様、s波であることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
すべての論文出版に関して簡単な解説記事をweb公開
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Research Products
(35 results)
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[Journal Article] Anisotropic response of spin susceptibility in the superconducting state of UTe2 probed with 125Te竏誰MR measurement2021
Author(s)
Genki Nakamine, Katsuki Kinjo, Shunsaku Kitagawa, Kenji Ishida, Yo Tokunaga, Hironori Sakai, Shinsaku Kambe, Ai Nakamura, Yusei Shimizu, Yoshiya Homma, Dexin Li, Fuminori Honda, Dai Aoki
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Journal Title
Phys. Rev. B
Volume: 103
Pages: L100503
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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