2020 Fiscal Year Annual Research Report
複合アニオン効果を利用した新規ハロゲン化物イオン伝導性固体の創製
Publicly Offered Research
Project Area | Synthesis of Mixed Anion Compounds toward Novel Functionalities |
Project/Area Number |
19H04698
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今中 信人 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30192503)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 固体電解質 / ハロゲン化物イオン / オキシハロゲン化物 / 希土類 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、希土類オキシハロゲン化物におけるハロゲン化物イオン伝導性について、詳細かつ幅広い評価を行うことにより複合アニオン効果を調べ、さらに従来より高いイオン伝導性を示す新規なハロゲン化物イオン伝導性固体を得ることを目的としている。 2020年度は、オキシ臭化ランタン(LaOBr)の導電率向上のため、La3+イオンサイトに、イオン半径が大きくかつ低価数のSr2+イオンに加え、イオン半径が小さくかつ低価数のZn2+イオンまたはMg2+イオンを同時に添加することにより、格子サイズの制御によりLaOBr構造を保持しながら臭化物イオン欠陥を多量に導入した試料の合成を行った。その結果、La0.8Sr0.15Mg0.05OBr0.8において最大の導電率が得られ、LaOBrと比較して300℃で1400倍高い導電率を示すことが明らかになった。さらに、La0.8Sr0.15Mg0.05OBr0.8について改良型Tubandt電気分解を行うことにより、固体中の臭化物イオン伝導の定量的な実証を行った。 また、2019年度の研究において、オキシ塩化ランタン(LaOCl)に2価のCa2+イオンまたはMg2+イオンを導入した場合にLa0.8Ca0.2OCl0.8の方が高い導電率を示す要因について、結晶構造解析および結合状態の解析により明らかにしている。そこで2020年度は、理論計算の観点からLa0.8Ca0.2OCl0.8における塩化物イオンの伝導メカニズムの解明を行った。その結果、Ca2+添加により生じるアニオン欠陥は、酸化物イオンサイトよりも塩化物イオンサイトの方がエネルギー的に安定であることがわかった。さらに、塩化物イオン移動の際のエネルギー障壁は、実験値とおおよそ一致していた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)