2019 Fiscal Year Annual Research Report
Structural and functional analysis of novel molecules regulating C4 photosynthesis
Publicly Offered Research
Project Area | New Photosynthesis : Reoptimization of the solar energy conversion system |
Project/Area Number |
19H04735
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
松村 浩由 立命館大学, 生命科学部, 教授 (30324809)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | C4光合成 / 調節機構 / 構造機能相関 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、(1)CP12-3の標的探索と相互作用解析、(2)CP12/GAPDH/PRK複合体の動的構造機能解析、(3)CP12-3/標的および関連酵素群の動的構造機能解析を行った。 (1)については、C4植物のフラベリアCP12-3の結合分子を同定することができた。その情報とフラベリアの代謝経路をもとに、CP12-3が特異的にC4光合成を調節している可能性が分かってきた。CP12-3については大腸菌での発現・精製系を構築することができた。そして、CP12-3の結合分子の発現系の構築を行ったが、年度前半はDNA配列情報が正しくなかったために実験が順調に進まなかった。その後、DNA配列の情報の精査を行い、さらにコドン最適化やN末端配列の最適化といった大腸菌発現での発現系スクリーニングの結果、上清に酵素が得られることが確認できた。また、CP12-3にはまだ他の標的候補が存在するが、今後は、これらが精製でき次第、結合実験と生化学実験および構造解析を行う予定である。 (2)については、高速AFM観測によるCP12/GAPDH/PRK複合体の形成を確認でき、これらを詳細に解析した。 (3)については、領域内の共同研究として、C4光合成の中心酵素であるPEPCの調節機構の解明(龍谷大学 古本先生)低温馴化酵素RuBisCOの構造解析(東京大学 矢守先生)、大腸菌でのコハク酸合成鍵酵素PEPCの構造解析(大阪大学 清水先生、大阪大学 栗栖先生)を進めてきた。低温馴化酵素RuBisCOの研究については、生育温度の異なる条件下(15℃と30℃)で育成したホウレンソウのRubiscoそれぞれで1.8A分解能および1.45A分解能での構造解析をすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)CP12-3の標的探索と相互作用解析、(2)CP12/GAPDH/PRK複合体の動的構造機能解析、(3)CP12-3/標的および関連酵素群の動的構造機能解析、それぞれにおいて進展が見られ、おおむね順調に進展していると考えている。理由を以下に述べる。 (1)については、C4植物のフラベリアCP12-3の結合分子を同定することができた。さらに、その結合分子について、コドン最適化やN末端配列の最適化といった大腸菌発現での発現系スクリーニングの結果、上清に酵素が得られることが確認できた。また、CP12-3にはまだ他の標的候補が存在するが、今後は、これらが精製でき次第、結合実験と生化学実験、および構造解析を行う予定である。(2)については、高速AFMを用いた詳細な解析を行うことができた。(3)については、二酸化炭素固定酵素Rubiscoの高分解能解析から低温馴化メカニズムや炭酸固定酵素PEPCの構造解析からpH調節メカニズムを明らかにすることができつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)CP12-3の標的探索と相互作用解析、(2)CP12/GAPDH/PRK複合体の動的構造機能解析、(3)CP12-3/標的および関連酵素群の動的構造機能解析を引き続き行っていく。(1)については、結合分子の同定と、大腸菌での発現・精製系の構築がほぼ完了したため、まずはCP12-3/結合分子の結合を確認し、その後、その活性がどのように酵素活性を調節しているかを生化学実験によって調べる予定である。 (2)については、高速AFMで測定した結果があるために、それらの解析を継続して行って、動的解析を終了したいと考えている。 (3)については、継続して領域内の共同研究を積極的に進める。具体的には、葉緑体内のNAD/NADPバランスを司る酵素NADKの構造解析(埼玉大学 河合先生)、C4光合成およびコハク酸合成の鍵酵素PEPCの構造解析(明治大学 小山内先生)、低温馴化酵素RuBisCOの構造解析(東京大学 矢守先生)、大腸菌でのコハク酸合成鍵酵素PEPCの構造解析(大阪大学 清水先生、大阪大学 栗栖先生)、ピルビン酸輸送体Bass2-NHD1の構造解析の可能性検討(龍谷大学 古本先生)を進める。今後も積極的に共同研究を展開していきたいと考えている。
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Research Products
(18 results)
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[Presentation] X-ray crystallographic analysis of S. aureus FtsZ complexed with inhibitors and a fluorescent probe2019
Author(s)
Mayuki Ozawa, Junso Fujita, Takuya Yoshizawa, Natsuko Kuroda, Haruna Terakado, Ryo Uehara, Edgar Ferrer-Gonzalez, Julia M. Nelson, Alyssa J. Pilch, Elani Hillman, Ajit K. Parhi, Edmond J. LaVoie, Daniel S. Pilch, Hiroyoshi Matsumura
Organizer
International Symposium on Diffraction Structure Biology 2019(ISDSB2019)
Int'l Joint Research
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