2019 Fiscal Year Annual Research Report
Scrap and build of emotional valence of sensory information in amygdala neuronal circuits
Publicly Offered Research
Project Area | Dynamic regulation of brain function by Scrap & Build system |
Project/Area Number |
19H04758
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
渡部 文子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00334277)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 扁桃体 / 可塑性 / 統合 / 可視化 / 細胞種特異的操作 |
Outline of Annual Research Achievements |
苦味、天敵臭、痛みといった感覚情報は、生得的に負情動を惹起することで警告信号として機能する。一方で、たとえば空腹は最良のソースといった素早い時間スケールから、大好物でも食あたり後は見るのも嫌になる、といった長い時間スケールまで、感覚情報の情動価値は内的状態や外的環境によってダイナミックな修飾を受けることは広く知られる。感覚情報は古典的に知られる視床や皮質を介した間接経路とは独立に、橋の腕傍核を介した直接経路によっても扁桃体に入力する。すなわち、このような複数の階層的回路による情報の統合と再編成が情動価値の変容を支えると想像されるが、その神経回路機構はほとんどわかっていない。そこで本研究では、扁桃体シナプスのスクラップ&ビルドを介した情動価値の変容と演算処理機構を、各種改編ウイルスベクターを用いた光電気生理学と行動学的解析を用いて解明することを目指す。具体的には、我々は直接経路がストレス疾患モデルにおいて可塑性を示すこと、直接経路が忌避信号として機能すること、腕傍核が内臓感覚や味覚など多様な感覚情報のハブとして機能すること、などを報告してきた。しかしながら、直接経路可塑性の生理的意義および間接経路との相互作用などは未だ不明である。そこで、扁桃体への古典的経路である間接経路と、腕傍核を介した直接経路とを分子マーカーによって個別に可視化し操作することで、感覚情報を入力経路特異的に操作する実験系を確立する。この系を活用し、光電気生理学的および行動学的に異なる複数の入力経路を独立に操作することを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来の研究で進めていた脳幹から扁桃体への入力経路に加えて、視床および皮質において扁桃体に入力する領域を逆行性トレーサーを用いて同定し、光遺伝学的に単シナプス性入力を形成することをあきらかにした。また扁桃体においてプレシナプス、ポストシナプスの細胞種特異的な特性をインターセクショナルな手法を用いて解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は異なる入力経路が扁桃体において統合されるシナプス機構とそのシナプス可塑性への関与を光遺伝学と電気生理学とを組み合わせた手法により明らかにし、行動学的手法でその生理的意義に迫る。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Pathogenic POGZ mutation causes impaired cortical development and reversible autism-like phenotypes2020
Author(s)
Kensuke Matsumura, Kaoru Seiriki, Shota Okada, Masashi Nagase, (28名), Ayako M. Watabe, Hideyuki Okano, Kazuhiro Takuma, Ryota Hashimoto, Hitoshi Hashimoto, Takanobu Nakazawa.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 11
Pages: 859-859
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] ASD-associated de novo POGZ mutations disrupt cortical development.2019
Author(s)
Matsumura K, Seiriki K, Nagase M, Ayabe S, Yamada I, Furuse T, Yamamoto K, Kitagawa K, Baba M, Kasai A, Ago Y, Takano AH, Shintani N, Iguchi T, Sato M, Yamaguchi S, Tamura M, Wakana s, Yoshiki A, Watabe AM, Okano H, Takuma K, Hashimoto R, Hashimoto H, Nakazawa T.
Organizer
Neuroscience 2019
Int'l Joint Research
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