2020 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analyses of host cell cortex in budding process of human immunodeficiency virus
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-virology: the raison d'etre of viruses |
Project/Area Number |
19H04830
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉村 成弘 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (90346106)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヒト免疫不全ウイルス / ライブセルイメージング / 細胞骨格 / 免疫 / アクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
課題2: HIV 出芽過程に関与する宿主表層骨格タンパク質の構造・機能・動態解析 昨年度までに絞り込んだ候補タンパク質の中から、培地中へのウイルス放出を増加・減少させるタンパク質、および細胞間感染を増加・減少させるものに関してさらに詳細な機能解析を行った。COBLはアクチン重合反応に関与することが知られているタンパク質である。COBLを過剰発現させたHEK293T細胞では、糸状仮足様の突起が増加したことから、糸状仮足内のアクチン束の形成、成長を亢進する作用があることが考えられる。また、COBLがHIV1 Gagタンパク質のNC領域と相互作用することを、pull-downアッセイにより明らかにした。GagとCOBLをHEK293Tに共発現させると、糸状仮足様突起の先端にGagが強く局在していた。これらの結果は、HIVの出芽過程において、GagがCOBLを出芽中の粒子に呼び込み、アクチン重合を促進することを示す。 課題3:HIV 出芽過程における表層骨格による膜変形・切り離しの分子機構解明 HIV粒子が培地中に放出される際にはESCRTなどのタンパク質が膜を括り切ることが知られている。しかし一方で、HIVの感染経路の多くを占めると考えられている「細胞間感染」に関しては、膜の切り取りは必要ない。COBLにより促進される糸状仮足様突起が細胞間感染に及ぼす影響を定量したところ、過剰発現により細胞間感染量は増加した。また、この細胞間感染にESCRTは関与しないこと、HIVのエンベロープタンパク質に依存することを明らかにした。これらの結果は、COBLが膜融合を介して細胞間感染を促進することを示す。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)