2020 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding for evolutional strategy of viruses to escape host-individual immune response
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-virology: the raison d'etre of viruses |
Project/Area Number |
19H04839
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩見 真吾 九州大学, 理学研究院, 准教授 (90518119)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 異分野融合生物学 / 数理モデル / コンピューターシミュレーション / 定量的データ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
「ネオウイルス学」前期に実施した研究により、インフルエンザウイルスの進化は抗原決定基(特にA及びB)に蓄積される変異が主な駆動力になっている可能性を見出したので、抗原決定基及び非抗原決定基をコードする配列を別々に準備し、描いた2つの進化系統樹を比較した。その結果、非抗原決定基配列の系統樹であってもいわゆる“インフルエンザの系統樹”のトポロジーを維持することを発見した。興味深いのは、宿主免疫の標的になっていないにも関わらず、非抗原決定基にインフルエンザウイルスの進化の歴史が同様に刻まれている点であった。さらに、準備した抗原決定および非抗原決定基それぞれの配列に対して、正の自然選択を受けたサイトの検出を行い、相互情報量とDirect-coupling methodを組み合わせることで、共進化している可能性があるサイトを多角的に探索した。
また、「ネオウイルス学」前期に申請者らが開発に着手した進化シミュレータを改良することでA/T/G/Cの4文字からなる疑似配列を高速に生成できる定量的シミュレータ(配列進化シミュレータ)の実装に取り組んだ。抽出された配列の進化速度や「進化ルール」を再現できるようにシミュレータのパラメータや適応度関数を決定した。この時、生成した擬似配列データは、ウイルス進化動態を記述する真の時系列データとして利用することができ、BEASTなどの既存のソフトウェアで集団遺伝学的解析および分子系統解析によって配列の進化速度や淘汰圧の定量化が行えた。さらに、シミュレータの設定を変化させることで「進化ルール」の頑強性を網羅的に分析し、アライメント法による実配列データとの比較や強化学習を応用した配列進化パターンの効果的な予測等も行った。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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