2020 Fiscal Year Annual Research Report
アンドロイドを媒介した相互コミュニケーションによる主体価値発展支援システムの確立
Publicly Offered Research
Project Area | Science of personalized value development through adolescence: integration of brain, real-world, and life-course approaches |
Project/Area Number |
19H04880
|
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
熊崎 博一 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部, 室長 (70445336)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | アンドロイド / 面接練習 / ソーシャルディスタンス |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度も、児が二人一組になり、2019年度に開発したアンドロイドの操作者及び対面者となり、相互に自己開示をしフィードバックしあうという支援システムを用いて、主体価値の形成を目指した。主体価値の形成評価には家族、日頃より生徒を見ている先生、心理士など多様な視点で評価した。 また主体価値形成にはコミュニケーション能力の育成も重要と考えた。ソーシャルディスタンスを保ちながらコミュニケーション教育を行うために、遠隔操作ロボットを用いたコミュニケーション教育システムを開発した。本システムでは、参加者一人一人にPCとロボットを用意した。参加者は二人一組となり、遠隔操作ロボットを介してコミュニケーショントレーニングを行った。本研究の目的は、本システムがASD者のコミュニケーショントレーニングに対するモチベーションを維持できるかどうか、また、コミュニケーション能力の向上に役立つかどうかを検証することであった。参加者は、教師からのコミュニケーションに関する授業だけを受けるグループ(TCT)と教師からのコミュニケーションに関する授業に加えて2人1組になり、遠隔操作ロボットを使ってコミュニケーショントレーニングを行うグループ(RMC)の2つのグループに無作為に割り付けられた。授業及び訓練は週1回のペースで計5回行われた。 本研究には、20名のASD者が参加した。介入前後でRMCグループではTCTグループと比べ、「自分の考えを他人に説明するのが上手」、「他人の考えや感情を聞くのが上手」の項目において有意な改善を認めた。また、本システムを用いたトレーニングに対するモチベーションは、セッション中も維持されていた。以上のことから、本研究では、本システムがコミュニケーションスキル(相手の考えや気持ちを聞くことなど)の向上に有用であることが明らかになった。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)