2020 Fiscal Year Annual Research Report
A novel gene-environment interface: neuroepitranscriptomics
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative research toward elucidation of generative brain systems for individuality |
Project/Area Number |
19H04907
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
王 丹 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (50615482)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 環境 / 行動 / エピトランスクリプトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、多様性と柔軟性に富んだエピトランスクリプトームが遺伝と環境が働き合う分子基盤として、高い時空間分解能をもち、環境適応の過程から生まれる個性創発に適することに注目して、2種類のマウス系統(BALB/cとC57Bl/6)の環境変化に対する適応能力とm6A制御経路を撹乱したC57Bl/6マウスを用い、「環境変化適応性」と「活動依存的シナプス多様性」を測定した。動的なRNA修飾を介した「遺伝-環境」相互作用の新規分子脳科学的基盤の一端を明らかにした。 具体的には、思春期BALB/cの8週間にわたる飼育環境の制御(環境エンリッチ、スタンダード、社会隔離)を行ったあとに、マウスのさまざまな生理的機能および行動機能(感覚、運動、認知、記憶など)を測定した。さらに、「豊か」な環境から「通常」の環境への急激な環境落差を経験したマウス集団内では、突然の激しい攻撃行動・昼夜の活動リズムの乱れ・個体間平均距離の増加が起きることを発見し、報告した(Sukegawa et al., 2022)。さらに、このような環境操作に対する動物の行動的応答は、系統差がある上に、m6A制御経路を撹乱したC57Bl/6マウスにおいても個体差が観察された。この知見は、個性を創発する新規の分子脳科学的基盤をm6A修飾の理解を端緒として、バイオロジカルなエビデンスを示した。さらに、侵襲的介入が可能な動物モデルを用いて、遺伝子改変および環境変化下の集団の行動の変容を示し、その遺伝-環境相互作用の基盤の一端を明らかにする第一歩を踏み出した結果となった(Wang DO, Semin. Cell Dev. Biol., (2021)。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)