2019 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of individual difference of prosocial behavior
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative research toward elucidation of generative brain systems for individuality |
Project/Area Number |
19H04915
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
高岸 治人 玉川大学, 脳科学研究所, 准教授 (90709370)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 社会的価値志向性 / 向社会的行動 / オキシトシン受容体遺伝子 / DNAメチル化 / エピゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は向社会性の個性はその人物が置かれている社会的環境への適応の結果生じると考え、社会的環境の違いによって向社会性の個性が創出されるメカニズムを分子レベルで検討することである。本研究では、向社会性とオキシトシン受容体遺伝子のDNAメチル化との関係性、オキシトシン受容体遺伝子のDNAメチル化と他者との関係性の2つの研究テーマからアプローチする。研究1では、社会的価値志向性のpro-selfとpro-socialにおけるオキシトシン受容体遺伝子のDNAメチル化の比較を行う。次に、経済ゲームでの向社会的行動とオキシトシン受容体遺伝子のDNAメチル化の関係を検討する。研究2では、これまでの生活環境における他者との関係の安定性に注目し、それぞれの状況における社会的ストレスとDNAメチル化の関係について検討する。これらすべての関係を検討することで、人の向社会性の"個性"が創出される分子レベルでのメカニズムについて考察する。2019年度は20代から60代までの成人を対象に実験を継続的に実施し、向社会性に関する行動データ、向社会性に関する質問紙データ、および現在の生活環境(他者との関係性)におけるストレスなどのデータを追加した。これまで収集したデータと合わせると、現在までに合計で400名程度の遺伝子解析を行える状況になった。またオキシトシン受容体遺伝子におけるDNAメチル化解析の準備を行い、解析プロトコルの確認を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたデータはすべて取得することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度はDNAメチル化解析を速やかに終わらせて、これまで取得した向社会性のデータ、および社会環境要因に関するデータとの関連性を明らかにする。
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Research Products
(6 results)