2019 Fiscal Year Annual Research Report
高速動作可能な無限平面装置の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Systems Science of Bio-navigation |
Project/Area Number |
19H04925
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
岩谷 靖 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (10400300)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 知能機械 / 機械力学 / 制御工学 / 生態学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,高速動作可能な球形トレッドミルの開発を行った. まず,画面に比して高速に動作する観察対象動物をトレッドミル上に適切に留められるように,高速カメラの導入,および,画像処理・制御アルゴリズムの高速化を行った.500Hz以上のフレームレートで制御可能であることを確認した.また検証実験により,低フレームレートの場合と比較して高フレームレートでは,観察対象動物をトレッドミル上に留める際に球の余分な振動的動作が除去されることを確認した.これは,対象動物の移動軌跡算出において,正しい軌跡が算出されることを意味する. つぎに,球形トレッドミルの高速動作時に問題となるガタ振動の低減問題に取り組んだ.まず,振動低減においてロボットの操作性を低減させないよう,球形トレッドミルの可操作度が最大となるモータ配置の特性を明らかにし,そのようなモータ配置が不可算無限個存在することを示した.そして,可操作度が最大となるモータ配置において,ガタ振動が最も低減されるモータ配置を実験的に探索した.これにより,ガタ振動の低減問題を,操作性と振動特性の同時最適化問題として解決できた.この最適解は,従来のモータ配置よりも機構的に単純になる利点も有することを明らかにした. 球形トレッドミルの操作性と振動特性の同時最適化問題は,操作変数が観察対象動物の「並進位置と回転」の場合,および「並進位置のみ」の場合,それぞれにおいて最適解を導出できている.並進位置のみにすると,操作性が向上することも分かっている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに,球形トレッドミルのガタ振動の低減問題を,操作性と振動特性の同時最適化問題に帰着して最適解を導出することができた.さらに当初の予定では考慮されていなかった操作変数が異なった場合の最適化問題も解くことができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,伸張トレッドミルに対して,本年度と同様に高速化対応問題に取り組む.
|