2019 Fiscal Year Annual Research Report
Long distance navigation of canine using light stimulation
Publicly Offered Research
Project Area | Systems Science of Bio-navigation |
Project/Area Number |
19H04926
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大野 和則 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 准教授 (70379486)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | イヌ / 光刺激 / 行動誘導 / 遠隔操縦 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、イヌの長距離ナビゲーションを実現することを研究の目的としている。この研究を実現するために、2020年度は下記の3つの項目について研究に取り組み、一定の成果をえることが出来た。
1.イヌが持っている光を追う性質を誘発する光刺激の条件を特定:イヌが注目する光の明るさを調査する装置を改良、環境光と照射光の組合せを変えながら、複数のイヌのスポット光刺激に対する反応を調査した。計測したデータを解析することで、明るい屋外(照度:20000lx~40000lx)でイヌが注目する光の明るさの条件を解明した。この条件については、当初と異なる結果が出てきた。実験を行うことで新たな知見を得ることが出来た。 2.特定した光刺激を実現する超高輝度で超省エネな光源の開発と行動誘導スーツへの搭載:高輝度 LED と凸レンズを利用した 20000lx以上の明るさを持つスポット光の照射装置を開発した。この光源を複数搭載したイヌの行動誘導スーツを開発した。スーツを利用してイヌの行動を屋内と屋外の両方で制御した。 3.イヌの運動学モデルの構築と、モデルを利用したナビゲーションの実現:イヌを目的の方向に誘導するためには、光の刺激に対するイヌの運動学モデルを構築する必要がある。イヌだとモデルの正当性を本人と議論できないため、人間用のスーツを新規開発して、人間のモデルを構築する方法を開発した。この知見に基づき、イヌのデータからモデルを構築する方法を継続して検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
イヌの光刺激に対する反応を計測する装置の開発、装置を利用した光刺激にたいする反応の解明を行った。また、新たな光源の開発を行い、光源を利用した屋内と屋外の環境でイヌの遠隔操縦を実現した。さらに、イヌの行動モデルの構築に向けて、人を利用した行動データの収集と、モデルの構築にも取り組んだ。この知見を利用して、イヌの行動モデルの構築についても議論を行っている。これらの成果は、当初の予定通りに順調に進んでいる。
また、光刺激に対する反応の解析では、当初予想していなかった成果が得られた。加えて、イヌだけでなく人間の行動誘導の研究にも取り組むことができた。このことからわずかではあるが、計画以上の進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
計画に従って研究開発を実施し、当初の目的を達成する。
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Research Products
(5 results)