2019 Fiscal Year Annual Research Report
目的志向的な相互作用を含む集団移動系列・経路の解析手法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Systems Science of Bio-navigation |
Project/Area Number |
19H04941
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤井 慶輔 名古屋大学, 情報学研究科, 助教 (70747401)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 集団運動 / 移動系列 / 機械学習 / スポーツ / 動的モード分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主に(1)観測量間の動的構造を抽出するためのモード分解手法(2)複雑な集団運動におけるネットワークダイナミクスの物理的に解釈可能な分類手法に関する研究を行った。 研究1では、観測量間で構造を持つ非線形動的システムを対象に、ベクトル値再生核ヒルベルト空間で定義されたKoopman作用素のスペクトル解析を定式化し、その推定アルゴリズムを開発した。この研究成果は、機械学習分野の学術雑誌であるNeural Networks誌に採択された。 研究2では、研究1の応用として、観測量間の動的構造を抽出するグラフ動的モード分解をスポーツ分類に応用する研究を行った。データ空間における分解のため、より簡潔に再定式化し、各スライド窓で分解する手法を適用して、物理的・意味的に解釈可能な動的構造を抽出し、複雑な集団運動の自動分類を行った。この研究成果は、一般学術雑誌であるScientific Reports誌に採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた研究が遂行され、該当年度に論文が出版されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、移動経路の相互作用の階層的な特性を可視化し分類・予測することで、個体の動き、局所的な相互作用、大域的な集団運動との関連について統合的に検討する。例えば、まず個体の多様な移動経路を停止などのイベントで区切り、自然言語でいう文字のように基本的な構成要素として離散記号化する。次に、構成要素(文字)を組合せて局所的な相互作用(単語)を作る。次に例えば自然言語処理で用いられる手法を用いて、各局所相互作用(単語)をベクトル表現に次元削減し、かつ局所相互作用(単語)間の関係性も考慮する手法を提案する予定である。このことによって、移動経路及びその組合せで表現できる局所相互作用が、どのような定量的性質を持つかを集団移動データから発見することが期待される。
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Research Products
(8 results)