2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of molecular mechanisms based on interactions between insulin signaling and lipid metabolism pathways in a neural circuit switch
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative understanding of biological signaling networks based on mathematical science |
Project/Area Number |
19H04947
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
富岡 征大 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (40466800)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 線虫 / 学習行動 / インスリン / ホスホリパーゼ / CRISPR/Cas9 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、線虫のASER味覚神経において働くインスリンシグナル伝達に注目し、選択的スプライシングにより作られる2種のインスリン受容体アイソフォームによる学習行動の制御機構を明らかにし、記憶学習に働く新規の分子・神経回路制御を明らかにすることを目的とする。以下に、本年度の研究の進展及び得られた知見を記載する。 ○異なるホスホリパーゼC(PLC)アイソザイムを介して働くインスリン経路 ASER味覚神経において、インスリン経路はPLCを介したジアシルグリセロール産生を軸索において変化させることで学習行動を調節することが明らかになっていた。そこで、2種のPLCアイソザイムに注目し、CRISPR/Cas9法を用いた細胞特異的ノックダウンなどにより、ASER味覚神経においてインスリン経路の下流で学習行動を制御する機構を解析した。結果、ASER味覚神経の軸索に局在するインスリン受容体経路は2種のPLCアイソザイムの活性を異なる方向に変化させることで、注目する学習行動、すなわち、飢餓を経験した環境における食塩濃度を忌避するようになるという劇的な行動変化を引き起こす、というモデルが明らかになった。この制御において、2種のうちの少なくとも1種のPLCはインスリン経路により軸索において直接リン酸化されることで学習行動を制御することが示唆された。 ○リン酸化プロテオーム解析 神経細胞の軸索で働くインスリン経路がリン酸化制御する分子群を網羅的に探索するために、軸索に局在するインスリン受容体のアイソフォーム特異的変異体と強制発現株からそれぞれリン酸化タンパク質を抽出し、リン酸化プロテオーム解析を進めた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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