2019 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding real neural network by comparison with atrificial neural nerwork
Publicly Offered Research
Project Area | Correspondence and Fusion of Artificial Intelligence and Brain Science |
Project/Area Number |
19H04980
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯野 雄一 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (40192471)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 線虫C.elegans / 神経ネットワーク / カルシウムイメージング / ニューラルネットワークモデル / 神経活動 / 確率的モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は動物の脳の実際の神経回路がどのようにネットワークとして動作しているのかを人工ニューラルネットワークと対比しそれを使いながら再現することを目的とした。 そのために、302個の神経細胞からなる全ネットワークが解明されている線虫C.エレガンスを用い、タンパク質コード型カルシウムレポーター(GECI)と4Dイメージングシステムを用いて撮影した頭部の全神経の神経活動を定量化したデータを用いた。個体により異なるが、平均150個程度の神経の活動時系列が得られている。 このデータをいくつかの方法で解析した。まず、独立成分分析により10個の独立成分の線形結合として神経活動を表現し、各神経の成分混合比から情報の流れを推定した。これにより、個体毎に異なる情報源から神経ネットワーク上を情報が流れている様子が伺えた。また、多変量の時系列を力学系とみなし、2つの神経が同じ力学系に属するか(相互作用しているか)をリカレント解析により検討した。これにより、神経間の相互作用が可視化されるとともに、時間経過により相互作用関係が変化する様子が観察できた。 次に、全結合のニューラルネットワークモデルにより全神経の過去の神経活動値から各神経の未来の活動値を推定する学習を行わせた。その結果、神経により異なるがよい推定を与える神経活動モデルを得ることができた。ニューラルネットワークモデルが神経活動をよく記述することが伺えた。 一方、線虫の行動についても定量化を試みた。自由行動中の線虫の画像を連続的に撮影し、線虫の姿勢を数値化した結果をMDN-RNNと呼ばれる深層確率生成モデルで学習させることにより、線虫の動きを行動の切り替えも含めて再現できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ニューラルネットワークモデルによる神経活動の再現が予定通り進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
線虫の運動について確率モデルで再現できたことから、今後神経活動についても確率モデルを採用して現実に近い活動を作れるかを試す。
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