2020 Fiscal Year Annual Research Report
意志力を司る細胞集団メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Creation and Promotion of the Will-Dynamics |
Project/Area Number |
19H05002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
人羅 菜津子 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (40762191)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 神経科学 / 情動 / 記憶・学習 / 光遺伝学 |
Outline of Annual Research Achievements |
葛藤状況においてある行動を起こすべきか否かは、揺れ動く正と負の意志のバランスによって決定すると考えられる。エサなどの報酬刺激に誘発される快情動は「正の意志」を生み出し、報酬を探索する行動を促す。一方で、痛みなどの嫌悪刺激に誘発される不快情動は「負の意志」を生み出し、危険やコストを回避するために行動を抑制すると考えられる。本研究は、快・不快情動を担う神経細胞の活動が状況に応じてどのようにバランスを取って行動を変化させるのかを解明することにより、ウィルダイナミクスの神経基盤を解明することを目的とした。 本新学術における研究成果は以下のとおりである。ファイバーフォトメトリー法を用いて、快情動と不快情動が共存する葛藤環境において行動を起こす時に活性化する神経回路を見出した。さらに、光遺伝学的手法を用いてこの神経回路活動と葛藤環境における行動の因果関係を明らかにした。神経回路を人工的に活性化すると、葛藤環境における報酬探索行動が促進され、報酬にたどり着くまでの潜時が短縮した。一方、神経回路を人工的に抑制すると、葛藤環境における報酬探索行動が抑制され、報酬にたどり着くまでの潜時が延長した。興味深いことに、同回路の活動操作はマウスの食欲には影響を与えず、また、葛藤環境においてのみ報酬にたどり着くまでの潜時を変化させた。これらの結果から、この神経回路の活動は葛藤環境において意志力のバランスを正に傾ける機能を持つことが示された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)