2019 Fiscal Year Annual Research Report

Neuromodulator regulation of emotional memory

Publicly Offered Research

Project Area	Creation and Promotion of the Will-Dynamics
Project/Area Number	19H05029
Research Institution	The University of Tokyo
Principal Investigator	植松朗東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任講師 (90716242)
Project Period (FY)	2019-04-01 – 2021-03-31
Keywords	前頭前野 / 消去 / 光遺伝学 / イメージング / ノルアドレナリン / 恐怖
Outline of Annual Research Achievements	2019年度は１）報酬学習の消去に対する前頭前野におけるノルアドレナリンの関与と２）報酬記憶と恐怖記憶の消去時における前頭前野での神経活動測定について検討した。１）ノルアドレナリン神経が報酬記憶の消去に関係しているか調べるために、前頭前野に投射する青斑核ノルアドレナリン神経特異的に抑制性の光感受性ポンプを発現させた。報酬学習では、音を提示しているときにスクロース溶液をポートで提示した。翌日に音のみを提示し、同時に光を青斑核に照射することで青斑核の前頭前野に投射する神経群を抑制した。その結果、対照群に比べて前頭前野投射ノルアドレナリン神経抑制群において有意に報酬記憶の消去過程が阻害された。よって、報酬記憶の消去には前頭前野のノルアドレナリンが重要であることが示唆された。２）前頭前野の報酬記憶と恐怖記憶の消去中における活動を明らかにするため、小型顕微鏡を用いて消去時における前頭前野の活動を１細胞レベルで観察した。どちらの消去過程においても消去が進むにつれて活動する神経群があることが明らかとなった。また、報酬と恐怖消去で活動する神経は主に異なる神経群であった。これらの結果から、報酬記憶と恐怖記憶の消去には前頭前野の特異的な神経細胞群の活動が関与していることが示唆された。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned. Reason 計画書通りに進んでいる。
Strategy for Future Research Activity	ノルアドレナリンセンサーであるGRAB-NEを前頭前野に発現させ、フォトメトリ―により恐怖学習中や消去学習中での前頭前野におけるノルアドレナリン挙動について検討する。