2019 Fiscal Year Annual Research Report
Revealing the evolution of water budget of habitable planets by atmospheric chemistry and escape calculation
Publicly Offered Research
Project Area | A Paradigm Shift by a New Integrated Theory of Star Formation: Exploring the Expanding Frontier of Habitable Planetary Systems in Our Galaxy |
Project/Area Number |
19H05072
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
黒川 宏之 東京工業大学, 地球生命研究所, 研究員 (80713643)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 地球型惑星 / 系外惑星 / ハビタビリティ / 大気化学 / 大気散逸 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地球型惑星の水量進化を解明し、ハビタブル惑星の表層環境が長期間維持される条件を解明することである。具体的には、主星からの紫外線照射が引き起こす水(水素)の宇宙空間への流出(大気散逸)率の恒星スペクトル型・軌道長半径・惑星サイズ・初期大気組成への依存性を理論的に調べることで、惑星の表層水量・大気組成の時間進化を明らかにする。本研究のハビタブル惑星進化理論が、当該領域が推進する銀河進化・星惑星形成の理論研究・観測と連携することで、銀河系における場所・時間の関数としてのハビタブル惑星の存在確率の解明に貢献する。 令和初年度は、大気化学モデルの計算コード開発を行った。現在の火星大気(希薄な二酸化炭素大気)を想定した計算コードをもとに、系外地球型惑星への応用を想定し、幅広い大気組成・温度圧力条件へ適用可能とすべく、化学種・反応の追加や境界条件の変更、計算手法の改良を行った。この計算コードを初期火星へと適用し、想定される様々なバルク大気組成や境界条件(大気散逸と地表面酸化)に対して大気化学進化計算を行った。その結果として、これらの条件に対応する水散逸率が得られた。現在、得られた水散逸率と地球化学的・地形学的な水量進化の制約との比較を行っている。 また、大気化学モデルの初期地球への応用の準備として、一酸化炭素を大量に含む還元的な大気構造計算とマントル-大気間の炭素循環モデル構築を行った。現在、この炭素循環モデルと大気化学モデルの結合を準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実施計画では、モデル開発と初期地球・初期火星への適用を行うこと、地球化学・地質記録との比較からモデルの校正を行うことを予定していた。モデル開発に予定以上の時間がかかったため、初期地球・初期火星への適用は令和2年度にまたいで進めることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和初年度から持ち越した初期地球・初期火星への適用研究に加えて、計画通り系外地球型惑星へモデルを適用し、水散逸によるハビタブル惑星進化の統一的描像を構築を行う。研究計画からの遅れを補うべく、計算資源を拡充して重点的に研究を推進していく。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] Evoliution of planetary water: The perspective on planet formation and material transport in the Solar System2020
Author(s)
Kurokawa, H., Sakuraba, H., Shibuya, T., Sekine, Y., Ehlmann, B. L., Usui, F.
Organizer
The 21st Symposium on Planetary Sciences
Invited
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