2019 Fiscal Year Annual Research Report
粉体流を用いたダスト集合体の衝突進化の実験的研究
Publicly Offered Research
Project Area | A Paradigm Shift by a New Integrated Theory of Star Formation: Exploring the Expanding Frontier of Habitable Planetary Systems in Our Galaxy |
Project/Area Number |
19H05081
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中村 昭子 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (40260012)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ダストアグリゲイト / 原始惑星系円盤 / 微惑星 / 衝突 / 粉体流 |
Outline of Annual Research Achievements |
自由落下ダスト流のクラスター化(ダスト集合体形成)のためのノズルを二つ備えた装置を製作し、真空チャンバー内に設けた。二つのノズルを傾けて取り付けることで、落下するダスト流に水平速度成分を持たせ、ノズル間距離と傾きを調整することで、ダストクラスターどうしの低速度衝突を実現することができた。 この装置を用いて、数十ミクロンサイズのガラスビーズのダストクラスター同士の衝突実験を行った。高速度デジタルカメラをシャフトに沿って落下させ、ダスト流の撮像を行い、クラスターの衝突前から衝突直後までの様子を記録した。また、ミリメートルサイズのダストクラスター同士が衝突した後に変形して合体する様子を捉えた。また、画像データから、衝突速度を推定することが可能であることを確認した。 遠心法を用いて、デブリ円盤ダスト模擬粒子として数十ミクロンの不規則形状の隕石粉の固着力を測定した。光学顕微鏡、電子顕微鏡、レーザー変位計により、粒子のマクロな形状(軸比、二次元断面の円形度)とミクロな表面構造、粒子サイズを測定した。解析の結果、固着力への表面粗さの効果を定量的に示し、小惑星の粒子構造における引張強度の推定を行った。 大きさ数十ミクロンのガラスビーズと不規則形状ガラス粒子のダスト流のフラッシュX線撮像画像を用いて、ダストクラスターの密度とサイズを解析した。その結果から、密度とサイズの時間発展をモデル式を用いて評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ダストクラスター衝突実験装置の基本形を完成させ、衝突角度や衝突速度を固定した実験を繰り返し行ってデータを蓄積する準備が整った。 隕石粉の形状・表面粗さと固着力が、ダストの模擬粒子として用いられるガラスやシリカ粒子と大きく異なることを明らかにした。すなわち、原始惑星系円盤内のダスト衝突実験における試料粒子の選択に対する重要な情報が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
1.ダスト流実験の試料粒子として、ミクロンサイズのシリカ粒子からなるダスト塊を準備しこのダスト塊の固着力分布を遠心法によって測定し、粒子の形状や表面構造との関係を議論する。 2.ダスト塊をノズルから流して形成されるクラスターのフラッシュX線撮影による充填率推定を行う。これまでに測定を行った球形および不規則形状のガラス粒子の結果との比較を行う。 3.前年度に開発した自由落下ダスト流生成システムを用い、さまざまな粒子からなるクラスターについて、相対速度 1~20 cm/sでクラスター間の衝突実験を繰り返し行う。衝突合体条件を調べる。
以上の成果を、学会で発表し、また、欧文査読誌に投稿する。
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[Presentation] Measurements of the density of dust clusters forming in a granular stream using flash X-ray2019
Author(s)
Nagaashi, Y., Nakamura, A. M., Hasegawa, S., Wada, K.
Organizer
The 12th meeting on Cosmic Dust, Chiba Institute of Technology, August. 12-16, 2019
Int'l Joint Research
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