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2019 Fiscal Year Annual Research Report

超新星背景ニュートリノ探索のためのカムランドでのT2Kビーム事象観測と基礎研究

Publicly Offered Research

Project AreaExploration of Particle Physics and Cosmology with Neutrinos
Project/Area Number 19H05102
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小原 脩平  東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (70834711)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2021-03-31
Keywordsニュートリノ振動
Outline of Annual Research Achievements

東海村から神岡のSuper-Kamiokandeへ向けて照射されるニュートリノビームを観測する実験, T2Kにおいて, Super-Kamiokandeとほぼ同位置に立地するKamLAND検出器でもおなじニュートリノビーム事象を観測できることを明らかにした. 特にT2K run3からrun9までのデータについてKamLANDでのデータ解析を行いT2Kニュートリノビーム時刻に相関した, 背景事象ではないような事象を確認した. KamLANDの体積はSuper-Kamiokandeに比べて1桁程度小さいものの, Super-Kamiokandeよりも高い中性子捕獲事象の同定率をもつことを明らかにした.
また有意にミュー型ニュートリノビームが減少していることを捉え, KamLAND検出器を使った初めてのニュートリノビームにおけるニュートリノ振動の効果を確認するに至った.

またKamLAND検出器の応答特性を再現したシミュレーションを構築し, ニュートリノビーム事象時に予想されるエネルギー分布を確認した. 200MeV--1GeVの範囲でおおむね予測どおりの結果が得られ, シミュレーションとデータ解析の妥当性が確認された. 100MeV以下の低エネルギー帯において, 得られたデータと予測との間に多少の乖離が見られたが, これがシミュレーションの調整不足によるものなのか, 何らかの未発見物理現象に由来するものなのかは明らかではなかったため, 今後の課題である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

T2KニュートリノビームについてKamLANDデータを用いて解析を行うという第一段階をクリアし, またニュートリノ振動についての結果を得ることができた. 今後は詳細を詰めて精密な解析につなげる.

Strategy for Future Research Activity

エネルギースケールの確認のために大気ニュートリノによる事象の予測とデータの一致性について議論を行う. また高速中性子がつくる事象について, 背景事象として今回の解析に影響がないのかをより詳細に検討する. 検出器応答を再現したシミュレーションを用いて, 高速中性子のつくる背景事象を評価する.

URL: 

Published: 2021-12-27  

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