2020 Fiscal Year Annual Research Report
Physics of GUT explored through neutrinos
Publicly Offered Research
Project Area | Exploration of Particle Physics and Cosmology with Neutrinos |
Project/Area Number |
19H05106
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
波場 直之 島根大学, 学術研究院理工学系, 教授 (00293803)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ニュートリノ / ニュートリノCP / 大統一理論 / 陽子崩壊 |
Outline of Annual Research Achievements |
超対称SO(10)大統一理論に基づく模型のうち、10表現場一つ, 反126表現場一つ, 120表現場一つの湯川結合Y_10, Y_126, Y_120からクォーク・レプトン湯川結合が導出されるものを考えた。そして、クォーク・レプトン質量、CKM行列、ニュートリノ振動の実験値を正しく再現しつつ、colored Higgsino交換から生じる陽子崩壊(dimension-5陽子崩壊)の振幅を抑制し、軽い超対称粒子の存在と陽子寿命の実験的制限が無矛盾になるようなY_10, Y_126, Y_120の構造を数値的に解析した。この研究では特に、ニュートリノ微小質量がType-2シーソー機構から導出される場合を取り上げ、ニュートリノ・ディラックCP位相とdimension-5陽子崩壊振幅の抑制度との相関等を調査した。結果、ディラックCP位相が[-π/2,π/2]の領域にある時に、dimension-5陽子崩壊振幅が抑制される傾向があることがわかった。 また、最小繰り込み可能超対称SO(10)大統一理論において、p→K^0 μ^+過程とp→K^+ ν_μbar過程の頻度の比の予言を行なった。興味深いことに、この比は、頻度そのものと違い、超対称粒子のスペクトルにほとんど依存しないので、超対称粒子が発見されない現状でも予言できる。クォーク・レプトン質量とフレーバー混合の実験値を正しく再現するような大統一理論の湯川結合を数値的に決定したのち、頻度の比の予言を行った。結果、p→K^0 μ^+過程とp→K^+ ν_μbar過程の頻度の比は0.05以上、0.6以下であることがわかった。これは、ハイパーカミオカンデにおいて両過程が共に観測されうることを意味する。さらに、最小SU(5)大統一理論における比を見積った結果、上記範囲より遥かに小さいことがわかった。ゆえに、両過程を観測することで、最小繰り込み可能超対称SO(10)大統一理論と最小SU(5)大統一理論を区別することができる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)