2019 Fiscal Year Annual Research Report
大強度陽子シンクロトロンのための電磁石電流計測による超精密ビーム光学の実現
Publicly Offered Research
Project Area | Exploration of Particle Physics and Cosmology with Neutrinos |
Project/Area Number |
19H05113
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
栗本 佳典 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 准教授 (70597559)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | シンクロトロン / 中心軌道 / リアルタイム / FPGA |
Outline of Annual Research Achievements |
シンクロトロン加速器において偏向電磁石電流の誤差はビーム中心軌道の誤差を生む。そこでこの研究では、電磁石電流計測値からFPGAを使って中心軌道のずれを高速に算出し、それを使って中心軌道のずれをリアルタイムに補正する。実際にJ-PARC Main Ring では200Hz 以下でランダムに発生する電磁石電流誤差によりビーム中心軌道の誤差が観測されているので、それを補正するためのセットアップを考案し試作機を作成した。試作した部分は、電流偏差を受け取って中心軌道のずれ(補正量)を算出するFPGA 上のファームウェアおよび補正量を受信し補正電磁石用電源に入力する電子回路である。テストベンチの性能確認で、十分にビーム試験に利用できることを確かめ、これらの性能評価等について学会で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試作した電流偏差を受け取って中心軌道のずれ(補正量)を算出するFPGA 上のファームウェアおよび補正量を受信し補正電磁石用電源に入力する電子回路の性能は良好で、これを8個量産すればビーム試験が十分に可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
試作機と同じものを量産し、令和2年12月に予定されているビーム試験で実際に中心軌道をリアルタイム補正する。
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