2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of important factor in kink strengthening to Millefeuille structure using high temperature torsion process
Publicly Offered Research
Project Area | Materials science on mille-feullie structure -Developement of next-generation structural materials guided by a new strengthen principle- |
Project/Area Number |
19H05116
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安藤 大輔 東北大学, 工学研究科, 助教 (50615820)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | マグネシウム / LPSO / 長周期積層構造 / ミルフィーユ構造 / キンク強化 / ねじり変形 |
Outline of Annual Research Achievements |
単純なひずみ分布が得られる“単純ねじり塑性加工”を種々の温度で行った場合のキンク形態およびその分布に関する基礎的な知見を得て、キンク強化との関係を調査することを目的として実施した。円柱のねじり加工における塑性変形でのひずみ分布は、円柱中心からの距離と回転角度で表わせ、既知であるので、様々な温度でねじり変形させることで、キンク帯が形成されるひずみ量や加工温度の閾値、せん断変形の必要性などを明らかにできるのではないかと考えていたが、変形異方性のあるHCP相ならびにLPSO相ではたとえ高ひずみが得られる領域でも結晶方位によって変形しやすい粒、しにくい粒が存在して理論的に得られる単純なひずみ分布は得られなかった。しかしながら、ねじり変形によってもミルフィーユ組織内部にキンクを導入することができ、熱処理でα-Mg結晶粒内に14H型LPSO相を緻密なミルフィーユ構造となるように析出させたMgZn1Y2を350℃で相当ひずみ量0.14のねじり加工を施すと、降伏強度が80MPa強化された。この強化量は押出加工で得られる「相当ひずみあたりの強化量増分」よりも大きく、ねじり加工の有用性が示唆される。現在、より大きなねじり相当ひずみ量を与えた場合の調査を進めている。また、この知見を踏まえて、キンク強化に最も影響があるキンク形態・構造およびその分布が得られる塑性加工法の指針を立て、高次塑性加工による更なる高強度化へとフィードバックを行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究ではミルフィーユ物質群、特にMg系のMg-Zn-Y,Mg-Zn-Gdにおいて、高温ねじり加工により形成されたキンク帯の材料強化への有効性を調査し、キンク強化に不可欠な加工温度,ひずみ量の同定を目標としている。熱処理でα-Mg結晶粒内に14H型LPSO相を緻密なミルフィーユ構造となるように析出させたMgZn1Y2を350℃で相当ひずみ量0.14のねじり加工を施すと、降伏強度が80MPa強化された。この強化量は押出加工で得られる「相当ひずみあたりの強化量増分」よりも大きく、ねじり加工の有用性が示唆される.現在、より大きなねじり相当ひずみ量を与えた場合の調査を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
円柱のねじり加工における塑性変形でのひずみ分布は、円柱中心からの距離と回転角度で表わせ、既知であるので、様々な温度でねじり変形させることで、キンク帯が形成されるひずみ量や加工温度の閾値、せん断変形の必要性などを明らかにできるのではないかと考えていたが、変形異方性のあるHCP相ならびにLPSO相ではたとえ高ひずみが得られる領域でも結晶方位によって変形しやすい粒、しにくい粒が存在して理論的に得られる単純なひずみ分布は得られなかった。よって、今後は変形温度に注目して同程度のひずみ量を与えた場合のキンク形成形態の違いについて調査していくことにし、Mg-Zn-Gd系においても実施する予定である。
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