2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study of di-quark structure in charm baryons
Publicly Offered Research
Project Area | Clustering as a window on the hierarchical structure of quantum systems |
Project/Area Number |
19H05148
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 悠司 名古屋大学, 素粒子宇宙起源研究所, 特任助教 (00727612)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | チャームバリオン / B-factory |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではKEK/Belle実験によって取得された約1ab-1のデータを用いてチャームクォークを含むバリオン状態について調べ、チャームバリオン内のダイクォーク構造を明らかにすることを目的としている。以下に示す2本の論文を投稿した. 一本目の論文(Phys. Rev. D 103, 052005)では、Λc→ηπΛ崩壊におけるηΛ質量分布において、ハイペロン励起状態Λ(1670)のはっきりしたピーク構造を世界で初めて観測し、質量・崩壊幅の精密測定を行った. また、二本目の論文 ( arXiv:2007.14700)ではチャームクォーク、ストレンジクォークを含むΞcの励起状態Ξc(2970) のスピン・パリティを崩壊角分布および崩壊分岐比より1/2^+であることを決定した. 1/2^+というスピン・パリティは基底状態と同じで、主量子数が変化した状態である。このような状態は核子のグループではRoperと呼ばれ、クォーク模型による予測と全く違う性質を示しており、通常の3クォーク状態ではないエキゾチックハドロンの候補である。本結果から、Roperファミリーの励起エネルギーがクォークフレーバーによらず500 MeV程度であることが分かった。通常クォークの質量が重くなるにつれ励起エネルギーも小さくなると考えられるが、そうはなっていないことが分かった。この不変性はRoper状態の性質を明らかにするために重要なヒントを与えると考えられる.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)