2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of quantum chemical ab initio methods for accurate simulation of exotic molecules
Publicly Offered Research
Project Area | Clustering as a window on the hierarchical structure of quantum systems |
Project/Area Number |
19H05155
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
立川 仁典 横浜市立大学, データサイエンス学部, 教授 (00267410)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 多成分系量子化学手法 / 量子モンテカルロ法 / 経路積分法 / 陽電子化合物 / ミューオニウム化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
エキゾチック分子系の高精度計算を実現するために、多成分系量子化学計算手法を高度化させる。本年度は、特に以下の研究項目を実現し、当該領域「量子クラスターで読み解く物質の階層構造」の研究推進に貢献した。 研究項目1.多成分系量子化学計算手法の高度化として、量子モンテカルロ法および経路積分法の高度化を実装し、全自由度の量子化学シミュレーションを可能とした。 研究項目2.エキゾチック分子系の大規模高精度計算を実現した。先ず、陽電子化合物の高精度計算を行った。電子と陽電子だけでなく分子振動の励起状態(原子核の量子効果)も含めた高精度計算を行い、陽電子親和力や対消滅率を定量的に算定することができた。次に、ミューオニウム化合物の高精度計算を行った。またこのようなエキゾチック分子系に対して、肥山らの内部座標を用いたガウス展開法を適用し始めた。 以上の成果により第4回(2019年度)分子科学国際学術賞を受賞すると共に、10報以上の査読付き国際誌に報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
量子モンテカルロ法や経路積分法を駆使して、エキゾチック分子系に対する第一原理手法を構築・実装した。それにより、ミューオニウム化合物や陽電子化合物の高精度計算を可能とした。またこのようなエキゾチック分子系に対して、肥山らの手法を適用し始めた。以上の成果により第4回(2019年度)分子科学国際学術賞を受賞すると共に、10報の査読付き国際誌に報告した。
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Strategy for Future Research Activity |
量子モンテカルロ法や経路積分法のさらなる高度化を実施する。また、エキゾチック分子系に対する第一原理計算を系統的に実施する。またこのようなエキゾチック分子系に対して、肥山らの手法を適用し、結果を出していきたい。当該領域「量子クラスターで読み解く物質の階層構造」の研究推進に大きく貢献したい。
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Research Products
(18 results)