2020 Fiscal Year Annual Research Report
Research and creation of reduced activation high concentrated solute alloys
Publicly Offered Research
Project Area | High Entropy Alloys - Science of New Class of Materials Based on Elemental Multiplicity and Heterogeneity |
Project/Area Number |
19H05161
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
橋本 直幸 北海道大学, 工学研究院, 教授 (50443974)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 積層欠陥エネルギー / Ni濃度 / Mn濃度 / 照射損傷 / フランク型転位ループ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、現在も開発が進められている高エネルギー炉用構造材料のうち、316ステンレス鋼をはじめとするFCC構造材料の照射損傷、特に積層欠陥型損傷組織に着目した。FCC構造材料において主要な損傷組織である積層欠陥四面体(SFT)およびフランクループ(FL)の形成・成長挙動は、材料の積層欠陥エネルギー(SFE)に強く依存すると考えられており、このことは逆に言えば、構成元素を適切に選択することにより材料のSFEを変化させ、照射損傷挙動を制御できる可能性があることを示唆している。本研究では、316ステンレス鋼に近い機械的特性を有するCoフリーのFeCrNiMn系ハイエントロピー合金を軸に、Mn, Niの組成を変えたハイエントロピー合金を作製し、電子及びイオン照射実験を行うことで、SFTおよびFLの形成・成長挙動から低放射化FCC型ハイエントロピー合金の耐照射性について検討した。 CoCrFeNiMnx (x=0.7.1,1.3)合金及びFeCr0.8NixMny 合金((x,y)=(1,1), (1,1.3), (1.3,1.3), (1.5,1.5))を高周波溶解炉、アーク溶解炉によってそれぞれ作製し、SEMとXRDで結晶組織観察および相同定を行ったのち、機械特性調査のために引張試験を行った。さらに耐照射性を評価するために、電子照射実験およびイオン照射実験を行い、500℃における照射損傷挙動を調査した。 作製した各種合金についてTEMを用いて各合金のSFEを調査した結果、SFEとNi,Mn濃度との間に正の相関が観られた。さらに、照射実験の結果、高SFEハイエントロピー合金では照射誘起2次欠陥の形成・成長が抑制されることが分かり、Ni,Mn濃度の調整により、ハイエントロピー合金の耐照射特性を向上させられる可能性を示した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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