2019 Fiscal Year Annual Research Report
レット症候群におけるマルチスケール精神病態の構成的理解
Publicly Offered Research
Project Area | Constructive understanding of multi-scale dynamism of neuropsychiatric disorders |
Project/Area Number |
19H05211
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
辻村 啓太 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (60588474)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 発達障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに複数の健常者およびレット症候群患者由来iPS細胞を樹立してきた。樹立した健常者およびレット症候群患者由来iPS細胞から神経系細胞へと分化誘導を行い、神経機能の表現型解析を進めている。健常者およびレット症候群患者由来iPS細胞から脳オルガノイドを分化誘導するための研究設備・環境を整備した。脳オルガノイドの分化誘導系を確立し、各種表現型の解析を進めている。iPS細胞の移植実験についても移植領域、移植時期、移植細胞種の条件検討を進めている。また、ヒトとマウスモデルの種間で分子病態メカニズムが保存されているかどうかの検討も進めている。解析に必要な装置を購入し整備を進めた。レット症候群モデルマウス脳における神経回路病態の解析についても取り組んだ。狂犬病ウイルストレース技術を用いたレット症候群モデルマウスのコネクトーム解析の実験系を立ち上げた。病態に関与すると想定される脳領域を中心とする神経回路病態の解析を進めている。神経回路病態を解析するための他のアプローチについても検討を開始し、共同研究や解析体制を整備することができた。本研究により得られた成果は、シンポジウムやセミナーで発表し、積極的にコミュニティと共有している。本研究成果の一部について論文を作成し投稿作業を進めている。本領域の他のメンバーとも積極的に共同研究を始めており、多角的な解析を進めている。今後もさらなる共同研究体制の構築を図っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
iPS細胞由来脳オルガノイドの分化誘導系を確立し各種表現型解析を進めることができている。レット症候群モデルマウスにおける狂犬病ウイルストレースの実験系を立ち上げることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
レット症候群患者iPS由来脳オルガノイドの各種表現型の解析を進めていく。狂犬病ウイルストレース技術を用いたレット症候群における神経回路病態の解析を進めて行く。
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