2019 Fiscal Year Annual Research Report
Association between microconnectomes and macro-brain images, and the application to mental-disease model animals.
Publicly Offered Research
Project Area | Constructive understanding of multi-scale dynamism of neuropsychiatric disorders |
Project/Area Number |
19H05215
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
下野 昌宣 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (30552137)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脳 / マルチスケール / 精神疾患 / ネットワーク / 3Dスキャン / 因果性 / 抑制細胞 / 前頭前野 |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトにおいて、一年目は健常マウスでの研究からスタートするという計画であった。すでに健常マウスに関しては、数十匹からの体系的な計測を蓄積してくる事ができている。また、3Dスキャンと3D鋳型を適用するプロトコルで標的領域を適切に選択する方策 [Ide et al., 2019] が、本プロジェクトで対象とする日齢のマウスに対しても、適用できる基盤が確立できた。 さらに、健常マウスでの神経活動データを用いて、プロジェクト開始前までに用意していた因果的な相互作用ネットワークを構築する解析手法に改良を加えた(抑制性細胞も含めたネットワークを構築して解析する)手法を用いた研究が、bioRxivにて公開に至り、査読中である[Kajiwara et al., 2020]。この結果は、本新学術領域も参加する次世代脳シンポジウムという集会でも発表した。 さらに、元来の2019年度での計画を超えて、神戸大学の古屋敷先生、北岡先生の全面的なご協力のおかげで、社会的敗北ストレスマウスへの実験、解析の適用が開始できた。これまでの研究から同モデルマウスにおいて、過剰なストレス負荷後には、前頭前野における個々の細胞の萎縮が起こっている事が知られており、それら標的領域を適切に選択した細胞集団としての電気計測を進めている。2020年度では、対象とする社会的敗北ストレスマウスの個体数を増やして、上記の解析手法を適用した総合的な知見を得てゆきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
元々、自身らで用意していた実験手法の使用範囲の拡大ができた上で、モデルマウスへの適用を開始できたことは、予想以上の進展であった。
また、2020年度での計測対象とする個体数の積み重ねも順調に進められそうな予想が立てられるため、本プロジェクトは、今のところ好況に恵まれているといえそうである。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に進んでいるとはいえ、まだ知見を得るまでに到達している訳ではないため、緊張感を持って継続的な注力を行う事が肝要である。
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[Book] 脳のネットワーク2020
Author(s)
オラフ スポーンズ著, 下野昌宣 訳
Total Pages
408
Publisher
みすず書房
ISBN
978-4-622-08884-4 C1040
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