2020 Fiscal Year Annual Research Report
免疫異常の記憶から捉える精神疾患の階層的理解
Publicly Offered Research
Project Area | Constructive understanding of multi-scale dynamism of neuropsychiatric disorders |
Project/Area Number |
19H05219
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
和氣 弘明 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (90455220)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ミクログリア / 統合失調症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではミクログリアによる精神疾患の関与を解明する研究を行った。ミクログリアはこれまで成熟期においてシナプスなどの恒常性を維持する働きがあることがわかっている。近年全身炎症などが精神症状に寄与することが知られているが、この全身炎症に伴ってミクログリアが血管にCCL5-CCR5のシグナルによって遊走し、炎症早期はCldn5を発現することによって血液脳関門(BBB)の透過性に保護的に作用すること炎症後期においてはCD68を発現することによって、BBBの透過性を増加させることを明らかにした。これによってBBBを介した精神疾患の治療戦略を組み立てることができるようになった。さらに妊娠中のマウスに炎症を引き起こすことで児の自閉症を引き起こすことが知られているが、この際に増加するサイトカインプロファイルを明らかにし、ミクログリアの成熟を促すマーカーの変化を伴うこと、さらにこの極性が行動異常と相関することから、ミクログリアの動態の極性を誘導することで、その生理機能を損なうことを明らかにした。また2Hit論理で統合失調症様症状を発症するモデルマウスの創出に成功し、このマウスにおけるミクログリアのエピゲノム変化が成熟期の発現分子変化およびシナプスに対する作用を変化させることを長期生体イメージングを用いて明らかにし、さらにこのエピゲノムの変化がストレスによって行動異常をもたらす分子基盤及び神経回路基盤を明らかにした。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Pain induces stable, active microcircuits in the somatosensory cortex that provide a new therapeutic target.2021
Author(s)
1.Okada T, Kato D, Nomura Y, Obata N, Quan X, Morinaga A, Yano H, Guo Z, Aoyama Y, Tachibana Y, Moorhouse AJ, Matoba O, Takiguchi T, Mizobuchi S and Wake H*.
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Journal Title
Science Advances.
Volume: -
Pages: -
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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