2019 Fiscal Year Annual Research Report
Spatiotemporal regulation of proteolysis based on photoreversible protein labeling technology
Publicly Offered Research
Project Area | New frontier for ubiquitin biology driven by chemo-technologies |
Project/Area Number |
19H05284
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水上 進 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (30420433)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | フォトスイッチ / 光制御 / ユビキチン化 / 蛋白質分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
ユビキチン-プロテアソームシステム(UPS)を利用して細胞内蛋白質を選択的に分解するPROTACs やSNIPERs などのシステムは、標的タンパク質に結合するリガンドとE3リガーゼに結合するリガンドを連結した二官能性分解誘導剤を用いて、標的蛋白質のポリユビキチン化ならびに分解を誘導する。近年、これらのシステムの創薬応用も始まっているが、最適な分解誘導剤濃度は細胞種やトランスポーター発現量など様々な要因で変動する為、分解の精密制御は必ずしも容易ではなく、細胞内局所での標的蛋白質分解や、細胞ごとに異なるタイミングでの分解制御等の高次応用は達成されていない。そこで、本研究ではUPS を利用した蛋白質分解を可逆的に光制御する技術を開発する。本技術が開発できれば、時空間的分解能を持った定量的な翻訳後レベル蛋白質ノックダウンが可能となり、細胞内の複雑な分子ネットワーク解明等、生命科学全体への波及効果が期待できる。本年度は、研究代表者らがこれまでに開発してきた光可逆的リガンドの誘導体化を行い、標的タグ蛋白質である大腸菌ジヒドロ葉酸還元酵素(eDHFR)への結合能を維持したまま、ヒト細胞に内在性のhDHFRに結合しないようなリガンド化合物の開発を行った。eDHFRおよびhDHFRの結晶構造に基づいた化合物設計により、eDHFR選択的な幾つかのフォトスイッチリガンドの開発に成功した。また、蛋白質分解の評価に使用する実験系として、eDHFRを安定発現するヒト細胞株を作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
優れた機能を有する複数の化合物の合成に成功し、また蛋白質分解アッセイに必要な生物試料の準備が整い、ほぼ順調に進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
合成したフォトスイッチリガンドをもとに光応答性蛋白質分解システムの構築を進める。
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Research Products
(9 results)