2019 Fiscal Year Annual Research Report
非典型的ユビキチン化の機能と破綻、その人工的制御
Publicly Offered Research
Project Area | New frontier for ubiquitin biology driven by chemo-technologies |
Project/Area Number |
19H05297
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
森戸 大介 昭和大学, 医学部, 講師 (20514251)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ミステリン / RNF213 / ユビキチン / もやもや病 |
Outline of Annual Research Achievements |
もやもや病は日本を初めとする東アジア圏に多い脳血管疾患で、頭蓋内の限定された領域における動脈狭窄、それによる脳血流低下、それを補う為に発達する特異な形状の側副血行路(もやもや血管)、発病後期におけるそこからの出血などを特徴とする。病因、病変の形成プロセス、病態の限局性などいずれも未解明であり、重篤な疾患であるが根治療法は確立されていない。研究代表者は自らの手によりもやもや病責任遺伝子ミステリン(別名RNF213、ALO17)の分子クローニングを行い、ミステリンタンパク質のATPアーゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性、これら酵素活性の上に立脚した脂質代謝制御機能などについて独自に明らかにしてきた。ミステリンは細胞内の脂肪貯蔵サイトである脂肪滴に局在し脂肪貯蔵を正に制御するが、ユビキチンドメイン内の患者変異によりこの局在および機能は著明に障害される。ミステリンの局在および機能がユビキチンリガーゼ活性によりどのように制御されるのか、ユビキチンリガーゼ活性の標的基質およびユビキチン化様式の同定により解明することを目指して解析を進めた。またユビキチンリガーゼ活性の増強もしくは低減によりミステリンの機能制御を行う観点から、ミステリンのユビキチンリガーゼ活性に干渉するケモテクノロジーの確立を目指して検討を進めた。ミステリンの局在、機能におけるユビキチンリガーゼ活性の寄与およびその人工的制御について基盤となる進展があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、ミステリンのユビキチンリガーゼ活性の標的基質同定、修飾様式の決定、それを標的としたケモテクノロジー確立の基盤となる検討に進展があった。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の進展を基礎にミステリンの活性、機能の詳しい解明に加えて、ケモテクノロジー技術の開発を進める
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Research Products
(2 results)