2020 Fiscal Year Annual Research Report
土に還るロボット:生分解性ソフトアクチュエータの変性機序の解明と設計法の確立
Publicly Offered Research
Project Area | Science of Soft Robot: interdisciplinary integration of mechatronics, material science, and bio-computing |
Project/Area Number |
19H05328
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
新竹 純 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (10821746)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ソフトロボティクス / アクチュエータ / 生分解性材料 / 生分解性 / グリーンロボティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に構築した、微生物による分解に対する生分解性材料の機械特性の変化をパラメータとして実装した、ソフトアクチュエータのシミュレーション環境の妥当性を検証するために、実機アクチュエータとの比較実験を行った。アクチュエータは空気の入力によって曲げ変形するものであり、実験の前段階として、本研究で用いている生分解性材料であるゼラチンとグリセロールの混合物に適した構造、形状、および製作工程を明らかにした。 シミュレーションとの比較実験では、製作したアクチュエータが0、5、10、15、20、および25%の生分解度を持つような、最適な分解条件を明らかにし、これを適用した。実験の結果、分解度ごとのアクチュエータの曲げ動作の変化の傾向はシミュレーションで予測されたものと同様であることが分かった。また、それぞれの分解度における曲げアクチュエーションの変化量も、高い精度でシミュレートできることが分かった。これは実験値とシミュレーション値の間の決定係数で定量的に判断されたもので、それぞれの分解度で0.997までの高い値が得られた。 以上の結果により、生分解性ソフトアクチュエータがどのように変性し、その出力特性がどう変化するのかという、変性機序を明らかにすることができた。そして、それらの挙動を予測するシミュレーション環境の妥当性が明らかになり、生分解性ソフトアクチュエータの設計法の一つとして確立できたことが示された。今後の研究の展開としては、本研究で得られた材料の解析手段や設計法を、様々な生分解性材料に基づくソフトアクチュエータやセンサに適用していくことが挙げられる。 なお、本研究においてアクチュエータの構造や製作方法を検討する過程で、非生分解性材料に基づく柔らかいデバイスの知見も副次的に得ることができた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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