2019 Fiscal Year Annual Research Report
単一分子計測に基づく発動分子におけるエネルギー変換過程の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Engine: Design of Autonomous Functions through Energy Conversion |
Project/Area Number |
19H05386
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
木口 学 東京工業大学, 理学院, 教授 (70313020)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 単分子接合 / 電子輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、金属電極間に架橋した単一発動分子の構造および電極への吸着状態を決定する方法の開発および、単一分子に機械的応力を与えた際の熱起電力の変調について主に研究を展開した。その結果、分子の熱起電力の電極間距離依存性を精密に計測することで、分子ごとの個性を反映した熱起電力の応答性を計測することに成功した。用いた分子は、ジアミノブタン(DAB),ビピリジンBPY、フラーレン(C60),ヘリセンである。単分子の熱起電力は走査型トンネル顕微鏡を用いて、探針と基板間に温度差を与えながら単分子の電流―電圧特性(I-V)を測定することで決定した。具体的には、温度差を変化させながら、I-Vのオフセット電圧を計測し、その変化量から熱起電力を決定した。熱起電力は、DABでは-8μV/K, BPYでは-17μV/K, C60では-10μV/K, ヘリセンでは-9μV/Kとなった。すべての系で熱起電力が負であり、伝導軌道が最低空軌道(LUMO)であることがわかる。応力を与えながら、熱起電力の変化を計測したところ、DAB, BPY, ヘリセンでは押し込むと熱起電力が減少したが、C60は押し込むことで熱起電力が増大することが分かった。熱起電力の変化の方向は、伝導軌道であるLUMOが押し込まれることで、軌道エネルギーが変化することによって説明することができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Identifying the Molecular Adsorption Site of a Single Molecule Junction Through Combined Raman and Conductance Studies2019
Author(s)
S. Kaneko, E. Montes, S. Suzuki, S. Fujii, T. Nishino, K. Tsukagoshi, K. Ikeda, H. Kano, H. Nakamura, H. Vazquez, M. Kiguchi
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Journal Title
Chem. Sci.
Volume: 10
Pages: 6261-6269
DOI
Peer Reviewed
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