2019 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of function switching systems through molecular information conversion caused by conformational changes of biomacromolecules
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Engine: Design of Autonomous Functions through Energy Conversion |
Project/Area Number |
19H05395
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
松尾 貴史 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (50432521)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | タンパク質ダイナミクス / 構造変化 / 金属ー金属相互作用 / 分子素子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、生体高分子の構造的特徴の1つである「構造柔軟性」に着目し、大きく構造変化を起こすタンパク質表面に合成分子を化学修飾し、土台タンパク質の構造変化に呼応して合成分子同士の相乗効果がオン・オフされる生体高分子素子を創成することを目的としている。本年度は、アデニル酸キナーゼ三変異体表面に、ヨードアセトアミド基を有するポルフィリン化合物の化学修飾を行った。分子動力学シミュレーションによりスタッキングに適切な長さのリンカーを有するポルフィリン化合物を設計し合成し、タンパク質のシステイン残基への導入を試みた。MALDI-MSによって、化学修飾タンパク質を同定した。アデニル酸キナーゼ本来の触媒活性を、ヘキソキナーゼ-ポルフィリン導入後も維持されることを確認し、遷移状態アナローグとして機能するAp5Aを添加し、タンパク質の構造変化を誘起させたところ、ポルフィリン特有のソーレー帯の吸収バンドのブロードニングが観測され、2つのポルフィリンがタンパク質表面上でスタッキングしていることが示唆された。また、基質ADPの濃度変化による滴定実験では、以前に検討したピレン修飾アデニル酸キナーゼと同様の滴定曲線を示しシグモイド型の挙動を示した。このことは、ポルフィリンを化学修飾しても、キナーゼ本来の基質結合モードは維持されており、基質結合に伴うタンパク質構造変化にアロステリックな性質があることを確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたポルフィリン化合物の化学修飾に成功し、アデニル酸キナーゼが土台タンパク質として有効に機能することが確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、磁性スイッチングの創発に向けて、金属ポルフィリンに本研究を拡張する。
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Research Products
(6 results)