2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a fluorescent probe for visualizing the in vivo singularity on the basis of pH changes
Publicly Offered Research
Project Area | Singularity biology |
Project/Area Number |
19H05414
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
花岡 健二郎 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 准教授 (70451854)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 薬学 / 分析科学 / 生体分子 / 分子認識 / 有機化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、生体内にて起こる特異的な生命イベントを、pH変化を指標にして「広視野かつ長時間」観察することを可能にする蛍光プロ ーブの開発を目的としている。生体内において、臓器のpHは厳密に制御されている一方、がんなどの異常部位においては活発な細胞増殖から弱酸性 pHを示すなど、pHを観察することで幅広い生命現象に対して特異点を検出できる可能性がある。また、蛍光プローブとしては、動物での蛍光イメージングに適した650~900 nmの近赤外領域の蛍光を有し、かつ、蛍光プローブの体内分布を補正するために、吸収波長がpHによって変化することで二つの励起波長による蛍光強度の比(レシオ)を基に画像を構築するレシオイメージングへと応用できるように分子設計を行った。平成31年度には、これまでに開発に成功しているpH蛍光プローブ(J. Am. Chem. Soc., 140, 5925(2018))において、改良すべき蛍光量子収率の上昇を達成することに成功した。特に、Twisted Intramolecular Charge Transfer (TICT)状態への移行を抑えることで、大きな蛍光輝度の上昇を達成した。また、更なる分子修飾により、がんなどの弱酸性領域の測定に適したpKaを付与することに成功した。さらに、開発した蛍光プローブを800 nm付近に至る非常に長い蛍光波長を示し、かつ、pHに非感受性の近赤外蛍光色素と同時に高分子であるデキストランに標識することで、高い蛍光輝度を示すレシオ型pH近赤外蛍光プローブを開発することに成功した。令和2年度は、開発したレシオ型pH近赤外蛍光プローブを用いて、マウス腎臓でのpHの弱酸性やがんにおけるpHの弱酸性を観察することに成功した。このように、動物体内のpHを定量可能とする新たなレシオ型pH近赤外蛍光プローブを開発することに成功した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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