2019 Fiscal Year Annual Research Report
光音響イメージングに基づく臓器横断的なシンギュラリティ現象の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Singularity biology |
Project/Area Number |
19H05436
|
Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
石原 美弥 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 医用工学, 教授 (30505342)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 光イメージング / 超音波イメージング / in vivoイメージング / 分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年計画の1年目として、本新学術領域の大目的である、シンギュラリティ生物学に資する生物現象を可視化するための計測装置開発として、光音響イメージングの技術開発を実施した。光音響イメージングは、時空間的な4次元情報を生体のありのまま(非侵襲的)に取得できることと、分光情報という特徴量が取得できる点が、シンギュラリティ生物学に資すると考えている。本年度は、スフェロイド、及び、単層培養細胞を対象に測定できるシステム開発を行った。なお、本システムの独自性として、光音響データが取得できると同時に蛍光データが取得できる系にした。この意図は、新学術領域内の研究者の蛍光データとの参照や比較が可能にする点にある。また、本イメージング技術の適用拡大を狙って広帯域光源の導入も図った。これにより、分光情報を同時に取得できることで、新たな特徴量を取得することができる。この「同時」にシンギュラリティ生物学ならではの重要性があると考え、フィルターによる切り替えをしない手法を考案中である。他方、これまでの光音響イメージング開発研究では経験することがなかった、計測の高速化やその他多くの要素技術開発の課題に直面した。領域内の計画班の研究グループ、技術支援班との技術交流・意見交換により、1つずつ解決していくことになる。成果の一部を本新学術領域「シンギュラリティ生物学」と新学術領域「細胞社会ダイバーシティーの統合的解明と制御」の合同ワークショップで発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年計画の1年目として、計測技術開発を中心に行なった。新学術領域内での研究交流も出来た。計測技術開発の成果の一部を日本語の論文にした。光音響スペクトルを取得し、新学術領域総括班から提供された測定対象由来の信号を確認した。第一ステップはクリアできたが、シンギュラリティ生物学に資する生物現象を可視化するためには、多くの研究要素があることが明らかになった。
|
Strategy for Future Research Activity |
2年計画の2年目は、計測装置開発の面では、第一優先で感度の向上を図る。これにより、測定対象のバリエーションを増やすことが出来ると考えている。加えて広帯域化を図る。 シンギュラリティ生物学に対する光音響イメーイングの位置付けを明確にするためにも、in vivoイメージングに注力する。細胞からマウスまでをつなげる、ダイナミックレンジの広い特徴を活かし、さらに新学術領域内での研究交流も盛んにしたい。
|
Research Products
(4 results)