2021 Fiscal Year Annual Research Report
対人インタラクションにおける脳・身体同期への文化差の影響
Publicly Offered Research
Project Area | Construction of the Face-Body studies in transcultural conditions |
Project/Area Number |
20H04586
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大須 理英子 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (60374112)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 身体性 / 同時計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトにおいては、対人インタラクション状況下における身体的な同期協調現象と脳活動の同期協調現象に注目して研究を進めてきた。 【インタラクション課題のパフォーマンスと脳活動同期の関係】 交互タッピング課題において、二人の脳波の同時計測を試みた。その結果、タッピングパフォーマンスが悪い、すなわち、交互タッピングのばらつきが大きいほど、二人の脳の左側頭葉(T7/CP5/P7)と中心溝付近(Cz/C3/C4/FC5/FC6)のβ波の同期が上昇することが判明した。この相関は、速いタッピングが求められる条件のみで観察されたことから、協調動作に対する努力の必要性が脳間の同調と関連するという解釈が可能である。 【知り合いペアか初対面ペアかによるインタラクション時の神経ネットワークの違い】 交互タッピング課題において、ペアが知り合い同士であるか、初対面同士であるかによって神経ネットワークに違いがあるかについて検討した。グラフ理論を適用した結果、脳波θ帯域におけるネットワーク構造が、知り合い同士よりも初対面同士の場合において、結合度が高い状態になることが判明した。初対面同士というコミュニケーション負荷が高い状態で、脳内ネットワークが活性化される可能性が示唆された。 【立位対面時において距離とマスクの有無が脳活動に与える影響】 対面立位課題中に、二人の距離が20 cm/70cm、マスクが有/無の4条件において、酸素化ヘモグロビン濃度の変化量をfNIRSで計測し、前頭前野(PFC)と右側頭頭頂接合部(rTPJ)の機能的結合(FC)を比較した。その結果、マスク有条件では距離によるFCの違いは見られなかったが、マスク無では、遠距離に比べ、近距離において左PFCとrTPJの機能的結合の度合いが低かった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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