2021 Fiscal Year Annual Research Report
氷衛星内部海水の高圧下における粘度測定と内部海進化モデルの構築
Publicly Offered Research
Project Area | Aqua planetology |
Project/Area Number |
20H04604
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 昭夫 東北大学, 理学研究科, 准教授 (20281975)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 衛星内部海 / 氷火山 / 塩水溶液 / 高圧力 / 粘度 |
Outline of Annual Research Achievements |
太陽系の外惑星領域では,表面が氷で覆われた天体が多数存在している。氷は水に浮くため,表面が凍っていても内部には液体になった領域が存在する天体がある。この様に天体内部に存在する水の領域は内部海と呼ばれている。内部海の存在が確認されている天体には木星の衛星であるエウロパや土星の衛星であるエンセラダスなどがあるが,エンセラダスでは内部海の物質が噴出する様子が探査衛星によって観測されており,この活動は氷火山と呼ばれている。さて,内部海はさらに内部の岩石との反応によって様々な成分が溶けていると考えられており,純粋な水ではない。特に,探査衛星によって軌道上には塩化ナトリウムやシリカが確認されていることから,内部海にはこれらの成分が溶けていたことがわかる。そこで本研究では,内部海の活動を理解するため,塩を含む水溶液の粘度を高圧力下で測定した。本年度はシリカ成分を追加した。実験は0~80 MPa, 260~300Kでシリカと塩化ナトリウムの量を変えて行った。実験の結果,粘度はシリカ成分の量に依存し,10 wt%で3桁の割合で増加することが分かった。また,NaClが5%増えると粘度は3~5倍増加することが明らかとなった。さらに,粘度の圧力依存性は横ばいもしくは単調増加であることが示され,純粋な水の粘度の圧力依存性とは異なることが分かった。この様にシリカ成分と塩を含む内部海の粘度は純粋な水の値と比べて最大で5桁も高くなる可能性があることから,内部海の冷却速度は大幅に低下することが考えられる。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)
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[Journal Article] In-situ X-ray diffraction study of phase transitions in ScOOH2022
Author(s)
Ito, Y., Ikeda, O., Ban, R., Kubota, T., Sakamaki, T., Kuribayashi, T., and Suzuki, A.
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Journal Title
Photon Factory Activity Report 2021
Volume: 39
Pages: 14
Open Access
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[Presentation] Pressure-induced structural change of basaltic glass up to 18 GPa2021
Author(s)
Ohashi, T., Sakamaki, T., Funakoshi, K., Hattori, T., Hisano, N., Abe, J. and Suzuki, A.
Organizer
JpGU Meeting 2021
Int'l Joint Research
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[Presentation] Deuterium content and site occupancy in iron sulphide at high pressure and high temperature: Implications for the oxidation of early Earth’s mantle2021
Author(s)
Abykoon, S., Howard, C., Dominijanni, S., Eberhard, L., Frost, D., Boffa Ballaran, T., Kumosov, A., Terasaki, H., Sakamaki, T., Suzuki, A., Ohtani, E., Sano-Furukawa, A., and Abe, J.
Organizer
Goldschmidt 2021
Int'l Joint Research
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