2021 Fiscal Year Annual Research Report
火星大気における水環境進化理解のための観測的実証研究
Publicly Offered Research
Project Area | Aqua planetology |
Project/Area Number |
20H04605
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中川 広務 東北大学, 理学研究科, 助教 (30463772)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 火星 / 水 / オーロラ / 太陽高エネルギー粒子 / 大気 / 進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
水をたたえたハビタブル惑星から寒冷乾燥した惑星へと変遷を経た火星。このような気候変動を理解することは地球型惑星の水環境進化の解明に本質的であるが、宇宙空間へ流出および地下へ取り込まれた水の定量的な見積もりやそのメカニズムはわかっていない。 計画Aでは、地下水圏/表層水と大気との水のやりとりを計画、Bでは 水の新たな高速散逸プロセスが水環境進化に与える影響を定量的に評価すること、計画Cでは大気深部にまで達する太陽放射線とそれに伴うオーロラ現象が水環境・大気組成に与える影響を定量的 に評価することを目指した。計画Aでは、大気大循環モデルを用いた詳しい数値実験を行った結果、斜面上に現れる暗い筋模様(RSL)からの水漏出に代表される地下水圏/表層と大気との水やりとりを捉えるための観測必要精度を規定することができた。計画Bでは、最新探査機データを解析することにより、ダストストーム時・近日点付近においてダスト加熱による大気膨張・ハイグロポーズ消失・大気循環強化・乱流活動増大により水の新たな高速散逸パスが形成される様子や散逸大気組成が変動する様子を明らかにした。計画Cでは、太陽高エネルギー粒子降り込みに伴うオーロラ発光を再現することに成功し、数MeVの陽子が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。同時に地球同様HOxによるオゾン破壊が火星でも起こりうることを示唆し、必要な観測精度を検証した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(31 results)
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[Presentation] Mesospheric response during 2018 planetary encircling dust event on Mars2021
Author(s)
H. Nakagawa, S. Gupta, S. Jain, N. Schneider, J. Fayu, R. Yelle, L. Verdier, F. Montmessin; Tohoku Univ., Univ. Colorado, Univ. Arizona, LATMOS
Organizer
惑星圏研究会
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[Presentation] TGO/NOMADからリトリーバルした火星中間圏・下部熱圏の CO/CO2分布の変動2021
Author(s)
Yoshida, N., H. Nakagawa, S. Aoki, J. Erwin, A. C. Vandaele, I. Murata, I. Thomas, F. Daerden, L. Neary, L. Trompet, S. Koyama, N. Terada, Y. Kasaba, B. Ristic, M. Patel, G, Bellucci, and J. J. Lopez-Moreno
Organizer
SGEPSS
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[Presentation] 火星熱圏・電離圏にみら れる密度擾乱の励起源2021
Author(s)
中川広務, Scott England, 吉田奈央, 堺正太朗, 原田裕己, Mehdi Benna, 寺田香織, 寺田直樹, 藤原均, 今村剛, 関華奈子
Organizer
SGEPSS
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[Presentation] 火星衛星探査計画MMXによる火星気象観測2021
Author(s)
青木翔平, 中川広務, 小郷原一智, 今村剛, 神山徹, 今井正尭, 佐藤隆雄, 佐川英夫, 益永圭, 寺田直樹, 臼井寛裕, MMX火星圏サブサイエンスチーム
Organizer
日本気象学会秋季大会
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[Presentation] Variation of CO/CO2 profiles in the Martian mesosphere and lower thermosphere retrieved from TGO/NOMAD2021
Author(s)
Yoshida, N., H. Nakagawa, S. Aoki, J. Erwin, A. C. Vandaele, I. Murata, I. Thomas, F. Daerden, L. Neary, S. Koyama, N. Terada, Y. Kasaba, B. Ristic, M. Patel, G. Bellucci, and J.-J. Lopez Moreno
Organizer
EPSC
Int'l Joint Research
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