2020 Fiscal Year Annual Research Report
Optical measurement on topology of van der Waals materials
Publicly Offered Research
Project Area | Discrete Geometric Analysis for Materials Design |
Project/Area Number |
20H04623
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
Chen Yong 東北大学, 材料科学高等研究所, 教授 (30806732)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | トポロジカル物質 / トポロジー / 離散幾何学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではトポロジカル材料の光学的応答に関する研究を行っている。その理由として、トポロジカルバンド構造による光学的応答は いまだ不明な点が多いことがある。これらを解き明かす過程で、トポロジカルな物性と自明なバルクバンド構造による寄与の分離などを検討する。更に、電子輸送特性と組み合わせた革新的な光学特性の計測法の開発を行い、光学的計測法による物性のトポロジーの観測も実現する予定である。本研究では、単結晶などの高品質な量子材料を様々用いて、グローブボックス内にてへき開や転写をし、清浄表面・界面を得る。電子輸送特性と組み合わせた革新的な光学特性の計測法の開発を行い、光学的計測法による物性のトポロジーの観測を実現する。本年度は、磁気光学カー効果が二次元磁性材料のスピン秩序に敏感な性質に注目し、CrI3/CrCl3ファンデルワールスヘテロ構造の磁性研究を行った。結果としてCrI3/CrCl3ヘテロ構造においてCrI3の単層構造やCrCl3の単層構造では観測されない磁気ヒステレシスの観測に成功した。この結果は、ヘテロ界面における強い交換相互作用を示唆するものである。原子層数の影響を系統的に調べ、CrI3における面内磁気異方性とCrCl3における面直磁気異方性がヘテロ構造において競争することが分かった。また、ファンデルワールス物質に対して特異な結晶振動モードを生成することにも成功し、顕微分光法を適用することで、その存在を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トポロジカル材料の光学的応答に関する研究を行っており、CrI3/CrCl3ファンデルワールスヘテロ構造の磁性研究やCrI3における面内磁気異方性とCrCl3における面直磁気異方性に関する物性が明らかになるなどおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の予定としては、原子膜CrI3と二原子層CrCl3から構成されるツイスト型ヘテロ構造を作製し、ツイスト角度に依存する磁気秩序の研究を行う。また、光プローブを用いたトポロジカル物質の光電気効果などへの展開も考慮し、研究を遂行していく予定である。
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