2021 Fiscal Year Annual Research Report
3次元拘束空間における階層的相分離構造の自由エネルギーLandscape探索
Publicly Offered Research
Project Area | Discrete Geometric Analysis for Materials Design |
Project/Area Number |
20H04625
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藪 浩 東北大学, 材料科学高等研究所, 准教授 (40396255)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ブロック共重合体 / Cahn-Hilliard方程式 / 相分離構造 / 微粒子 / Eenergy Landscape |
Outline of Annual Research Achievements |
Cubic状の相分離構造を持ったブロック共重合体微粒子について、Coupled Cahn-Hilliard方程式(以下CCH方程式と記す)によるシミュレーションとその安定性について検討を行った。実験パラメータを精査した結果、Cubic構造が形成されるのはこれまで相分離構造に大きく影響していた微粒子のサイズの影響ではなく、ブロック共重合体溶液から貧溶媒中に微粒子が析出する速度(良溶媒が蒸発するまでの時間)が大きく影響していることが示唆された。この知見から、CCH方程式を用いたシミュレーションにおいても速度ファクタ(Tv)を変化させて相分離構造の検討をしたところ、確かにCubic構造が形成されることが判明した。但し、シミュレーションステップ数とエネルギーの関係から、Cubic構造が形成される場合に於いても、Tvが小さい場合は最終的にさらに安定なラセン状の相分離構造に転移すること、Tvがある程度以上大きくなると、安定してCubic相が形成されることが明らかとなった。さらに媒体とブロック共重合体の相互作用が強すぎても、同心球状の相分離構造が安定に現れることから、ブロック共重合体の各ブロックは同じ程度の表面エネルギーを持つことが必要であることも示唆された。これらの知見を基に、システムサイズとTv、およびエネルギーの3軸を取ることにより、Cubic相を形成する条件に関するエネルギーランドスケープを描くことが可能であることが明らかとなった。このことは、速度ファクタを考慮に入れることで、エネルギーランドスケープの開拓が可能であることが明らかとなり、本研究の目的はほぼ達成された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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