2021 Fiscal Year Annual Research Report
分子夾雑系でのタンパク質提示人工ウイルスキャプシドの自己集合と核酸内包挙動の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical Approaches for Miscellaneous / Crowding Live Systems |
Project/Area Number |
20H04712
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松浦 和則 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (60283389)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 人工ウイルスキャプシド / 自己集合挙動解析 / 分子夾雑系 / β-annulusペプチド / 蛍光相関分光法 / 膜タンパク質 / エンベロープ型人工ウイルスキャプシド / ギャップジャンクション |
Outline of Annual Research Achievements |
球状ウイルスは、ゲノム核酸をタンパク質のキャプシドが覆うことで構築されているが、これまでに希薄水溶液中や細胞環境を模した分子夾雑環境下での、ウイルスキャプシド形成の定量的な解析は行われていない。本研究では、これまで開発してきたトマトブッシースタントウイルス由来のβ-Annulusペプチドからなる人工ウイルスキャプシドの自己集合挙動を、分子夾雑下でも選択的に定量評価可能な蛍光相関分光(FCS)法を用いて解析した。 ヒト血清アルブミン(HSA)修飾された人工ウイルスキャプシドの自己集合挙動のFCS解析を検討した。キャプシド外部に配向するC末端側にCysを有するβ-Annulus-His6-CysをFmoc固相合成し、ビスマレイミドリンカーを介してFITCラベル化したHSAと連結後、HisTrapカラムにより精製した。このHSA修飾β-Annulusペプチドの10 mMリン酸buffer(pH7.5)中のFCS測定において、1uM以下の低濃度においてもキャプシドに相当する拡散時間・粒径成分を確認することができた。また、蛍光ラベル人工ウイルスキャプシドが、変性剤であるSDS存在下でも安定に存在できることをFSC解析から明らかにした。 さらに、人工ウイルスキャプシドの表面に静電相互作用を介して脂質二分子膜を複合化することでエンベロープ型人工ウイルスキャプシドとし、無細胞発現系により、膜タンパク質であるコネキシンを搭載することにも成功した。エンベロープ型人工ウイルスキャプシド上のコネキシンと細胞とのギャップジャンクション形成により、蛍光色素の分子輸送にも成功した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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