2021 Fiscal Year Annual Research Report
分子夾雑環境におけるプロテオフォーム動態のトップダウンプロテオミクス解析
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical Approaches for Miscellaneous / Crowding Live Systems |
Project/Area Number |
20H04713
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
武森 信暁 愛媛大学, 学術支援センター, 講師 (40533047)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | プロテオフォーム / 質量分析 / トップダウンプロテオミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではプロテオフォームを高感度に解析するための新しい質量分析技術を開発し、生体内の分子夾雑環境におけるプロテオフォーム動態を理解するための計測基盤を構築することを目的とする。今年度は研究代表がこれまでに確立したSDS-PAGEベースのプロテオーム分画法であるPEPPI-MSを活用して、トップダウン質量分析による高深度プロテオフォーム解析システムの開発をおこなった。PEPPI分画にはタンパク質のイオン化を強く抑制する夾雑成分(アクリルアミドフィラメント、SDS、泳動バッファー等)が大量に含まれており、現状では有機溶媒を用いた沈殿処理によりタンパク質を精製してから解析を行っている。有機溶媒による精製は、SDSやCBBの効果的かつ低コストな除去を可能にするが、低分子量タンパク質の損失や、沈殿タンパク質の再溶解が困難となることが問題である。そこで本研究では有機溶媒沈殿に代わる精製法として、アニオン交換固相抽出スピンカラムを用いたインタクトタンパク質精製法を新たに開発した。開発手法ではサンプルを陰イオン交換SPEカラムに一旦捕獲し、CBBやSDSなどの質量分析を妨げる夾雑物を除去することが可能であり、トップダウン質量分析のための迅速なサンプル精製が可能であった。精製サンプルの評価は、クリスティアン・アルブレヒト大学キールのAndreas Tholey教授のグループとの共同研究により高性能オービトラップ型質量分析装置を用いて実施した。その結果、新規精製法の導入により検出可能なプロテオフォーム数が約2倍向上することが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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