2020 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring theories of gravity consistent with gravitational wave observations
Publicly Offered Research
Project Area | Gravitational wave physics and astronomy: Genesis |
Project/Area Number |
20H04745
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
小林 努 立教大学, 理学部, 教授 (40580212)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 宇宙論 / 重力 |
Outline of Annual Research Achievements |
シフト対称な高次スカラーテンソル理論における、時間依存のスカラーヘアーを持つ球対称ブラックホールの奇パリティ摂動を研究した。解析は縮退条件を仮定しない一般的な方法で行った。それにもかかわらず、宇宙論的テンソルモードと同様に、単一のマスター変数に対する2次方程式に行き着く。このようにして、奇パリティ摂動に対する2次ラグランジアンの一般形を同定し、Regge-Wheeler方程式の一般化を導いた。また、マスター変数に対する有効計量の構造を調べ、安定性条件を精密化した。一般化されたRegge-Wheeler方程式の応用として、ある非自明なブラックホール解の準固有モードを計算した。最後に、我々の結果を、物質のエネルギー運動量テンソルをソース項として含むように拡張した。 SU(2)ゲージ場あるいは互いに直交するベクトル場の3つ組が存在する場合の、一様・等方・正曲率の宇宙のダイナミクスを研究した。SU(2)の場合、ゲージ場の配置については以前から知られているアンザッツを用いるが、ノンアーベリアン対称性の場合はより非自明であり、新しいアンザッツを開発した。特に、アキシオン-SU(2)インフレーションとU(1)×U(1)×U(1)対称性を持つベクトル場によるインフレーションを考え、そのダイナミクスを詳細に数値的に解析した。ベクトル場を通して空間曲率の新しい効果が現れ、従来にないインフレーション以前のダイナミクスを引き起こすことが判明した。その結果、ベクトル場を持つ閉じた宇宙は、インフレトン場のみで満たされた宇宙よりも、崩壊に対してわずかに安定であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に論文を執筆したため。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り研究を進める。
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Research Products
(6 results)